SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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品質マインドの可視化による品質管理のデジタルソリューションへのアプローチ

ソフトウェア品質シンポジウム2021(2021年)

近年、先端技術と連携するIoT等の新技術を活用した過去の統計データが無いソフトウェア開発が進み、従来の定量的品質管理(過去の統計データから設定した基準値による絶対評価)が難しいという問題に直面している。弊社では、過去の統計データに頼らず従来から管理しているデータだけで品質悪化(見逃し不良の多発等)の予兆を品質アラートする相対評価による定量的品質管理手法を”Quality Mind and Skill Scoring System(QM3S)”(出願番号2017-034345)として研究している。

本論文では、QM3Sの考え方に基づいて、担当者の『品質マインド(作業者が能動的に品質を向上させようとする精神)』の状態を『単体テスト工程の不良密度の時系列推移(変化量,変化度)』からタイムリーに可視化しアラートを上げることで、工程途中で品質マインドの改善を図ることが可能となり、『見逃し不良(単体テスト工程で摘出を漏らした不良)件数』を低減させる手法を報告する。従来、可視化できなかった品質マインドを、他の定量データから可視化し、品質悪化の予兆を検知する手法である。