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SQuBOK分類 :
紹介文 :
短納期型開発プロジェクトは要件定義・開発・テストが並行で実施されることが多く、以下の理由によりテスト工数の増加を招くという問題があった。
・仕様変更多発のために手順記述式テストの修正による手戻り工数が増える
・テスト実行スケジュールが開発完了のタイミングに左右されるため、計画通りのテストができない
そこで我々は問題解決のために、マインドマップによるテスト分析を活用した探索的テストを適用した。このテスト手法を「FaRSeT(Flexible and Rapid Software Test)/ファルセット」とチーム内で呼んでおり、2015年頃から段階的にブラッシュアップを重ね、多くのプロジェクト(主に短納期の業務系システム)に対して適用してきた。
FaRSeTは、以下の2つの要素から成り立つ。
1.仕様変更の影響を受けづらい業務要件の分析をマインドマップで行い、変更可能性の高いUI部分などは手順記述式テストを採用せずに探索的テストを活用する。
2.開発スケジュールの変更に対応するため、探索的テストマトリクスにて品質状況や実施優先度の可視化と共有を行うことによってテスト実施個所の関係者合意を行う
FaRSeTを短納期プロジェクトへ適用した場合の効果が得られたため、この手法及び効果を報告する。
短納期型開発プロジェクトは要件定義・開発・テストが並行で実施されることが多く、以下の理由によりテスト工数の増加を招くという問題があった。
・仕様変更多発のために手順記述式テストの修正による手戻り工数が増える
・テスト実行スケジュールが開発完了のタイミングに左右されるため、計画通りのテストができない
そこで我々は問題解決のために、マインドマップによるテスト分析を活用した探索的テストを適用した。このテスト手法を「FaRSeT(Flexible and Rapid Software Test)/ファルセット」とチーム内で呼んでおり、2015年頃から段階的にブラッシュアップを重ね、多くのプロジェクト(主に短納期の業務系システム)に対して適用してきた。
FaRSeTは、以下の2つの要素から成り立つ。
1.仕様変更の影響を受けづらい業務要件の分析をマインドマップで行い、変更可能性の高いUI部分などは手順記述式テストを採用せずに探索的テストを活用する。
2.開発スケジュールの変更に対応するため、探索的テストマトリクスにて品質状況や実施優先度の可視化と共有を行うことによってテスト実施個所の関係者合意を行う
FaRSeTを短納期プロジェクトへ適用した場合の効果が得られたため、この手法及び効果を報告する。
ダウンロード数: 374回
SQuBOK分類 :
紹介文 :
製品の販売数増加に伴って、テクニカルサポートに対する問合せ数に大幅な増加傾向があり、製品に関する何らかの「品質」が低下していると考えられ、対策が急務となっていた。
そこでわれわれは「テクニカルサポート部門」という立場から、ISO/IEC 25010を参照し「品質」のモデル化と定義を行いテクニカルサポートへの問合せを分析
して、品質低下の根元要因分析とフィードバック先を特定することとした。結果としては、ユーザは製品自体(ソフトウェア品質)ではなく、製品の「運用など
を含む利用状況」(システム品質)に問題を感じていることがわかった。
さらに調査を進めると、根元問題としてシステム移行に関するマニュアルが存在していないことが分かった。ソフトウェア自体に関する文書品質には問題ないと
考えていたが、運用部分を考慮した「システムとマニュアルの一貫性」が低いために問合せが多く発生していることが分析できた。
開発部門の考慮の中心は「ソフトウェア品質」に偏ることが多くなり、「利用時品質」や「システム品質」への考慮が不足して品質要求の漏れが生じる。そこで、
「テクニカルサポート問合せ分析」を行う事によって利用者側の観点及び製品運用の観点を付与することができ、利用者を考慮した品質要求分析を行うことができると考える。本発表は、テクニカルサポート部門の活用によりシステム品質向上に効果が得られた事例の報告である。
製品の販売数増加に伴って、テクニカルサポートに対する問合せ数に大幅な増加傾向があり、製品に関する何らかの「品質」が低下していると考えられ、対策が急務となっていた。
そこでわれわれは「テクニカルサポート部門」という立場から、ISO/IEC 25010を参照し「品質」のモデル化と定義を行いテクニカルサポートへの問合せを分析
して、品質低下の根元要因分析とフィードバック先を特定することとした。結果としては、ユーザは製品自体(ソフトウェア品質)ではなく、製品の「運用など
を含む利用状況」(システム品質)に問題を感じていることがわかった。
さらに調査を進めると、根元問題としてシステム移行に関するマニュアルが存在していないことが分かった。ソフトウェア自体に関する文書品質には問題ないと
考えていたが、運用部分を考慮した「システムとマニュアルの一貫性」が低いために問合せが多く発生していることが分析できた。
開発部門の考慮の中心は「ソフトウェア品質」に偏ることが多くなり、「利用時品質」や「システム品質」への考慮が不足して品質要求の漏れが生じる。そこで、
「テクニカルサポート問合せ分析」を行う事によって利用者側の観点及び製品運用の観点を付与することができ、利用者を考慮した品質要求分析を行うことができると考える。本発表は、テクニカルサポート部門の活用によりシステム品質向上に効果が得られた事例の報告である。
ダウンロード数: 175回
SQuBOK分類 :
紹介文 :
ている。このことは、開発から納品までの工期が短い「短納期型開発プロジェクト」でも同様であり、短い工期中に発生するテストの手戻りは大きな負担になる問題がある。我々はこの問題の解決策として、FaRSeT(Flexible and Rapid Software Test)というテスト手法を提案し、SQiPシンポジウム2018にて発表した。
FaRSeTを用いた探索的テストにより、事前にテストケースを準備する必要がなくなり、仕様変更が多い部分の手戻りを解消することができた。また、重要な探索箇所についてステークホルダの合意を得ながら優先して探索的テストを実施できるようになり、テストの効率化を図ることもできた。
しかしながら、以下2点の問題点が浮き彫りとなった。
? 未実施のテストは不具合が発生していないため、重要な探索箇所として判断できない。
? 不具合数だけでは、残存不具合を想定することができない。
これらの問題点により、重要な探索箇所を判断するための根拠が欠けるため、ステークホルダに探索箇所の合意を得る際の障害になっている。
そこで本研究では、これらの問題点を解決するために、重要な探索箇所を推測し、それを提示する手法「FaRSeT-#(ファルセットシャープ)」を提案する。重要な探索箇所を判断するための手法として、機械学習の1つである自己組織化マップ(Self-Organizing Maps)を利用し、セッションを二次元マップ上に可視化し提示する。
ている。このことは、開発から納品までの工期が短い「短納期型開発プロジェクト」でも同様であり、短い工期中に発生するテストの手戻りは大きな負担になる問題がある。我々はこの問題の解決策として、FaRSeT(Flexible and Rapid Software Test)というテスト手法を提案し、SQiPシンポジウム2018にて発表した。
FaRSeTを用いた探索的テストにより、事前にテストケースを準備する必要がなくなり、仕様変更が多い部分の手戻りを解消することができた。また、重要な探索箇所についてステークホルダの合意を得ながら優先して探索的テストを実施できるようになり、テストの効率化を図ることもできた。
しかしながら、以下2点の問題点が浮き彫りとなった。
? 未実施のテストは不具合が発生していないため、重要な探索箇所として判断できない。
? 不具合数だけでは、残存不具合を想定することができない。
これらの問題点により、重要な探索箇所を判断するための根拠が欠けるため、ステークホルダに探索箇所の合意を得る際の障害になっている。
そこで本研究では、これらの問題点を解決するために、重要な探索箇所を推測し、それを提示する手法「FaRSeT-#(ファルセットシャープ)」を提案する。重要な探索箇所を判断するための手法として、機械学習の1つである自己組織化マップ(Self-Organizing Maps)を利用し、セッションを二次元マップ上に可視化し提示する。
ダウンロード数: 98回
SQuBOK分類 :
執筆者 :
江良 徹(オリンパス㈱)
、西田 尚弘(㈱日新システムズ)
、飯沼 真一(ソーバル㈱),中川 和紀(㈱東京精密),濵吉 祐太(マレリ㈱)
、秋山 浩一(富士ゼロックス㈱)
、上田 和樹(日本ナレッジ㈱)
、喜多 義弘(長崎県立大学)
紹介文 :
ソフトウェアテストチームがテスト活動に取り組む上で、リーダーから指示を受けるメンバーに受動的な行動が多い場合は、リーダーの管理工数が増加する傾向がある。管理工数を抑えるには、能動的な行動が求められるため、受動的なメンバーに対して能動的になるように育成する必要がある。
育成のポイントを明確にするため、リーダーの行動に着目した。リーダーは能動的な活動ができていると仮定し、メンバーの行動との差を抽出した。
理想的な行動はコンピテンシーモデルを参考に、そこから抽出した特性を基にアンケートを実施し、165名から回答を得た。その結果、受動的なメンバーを効率よく育成するためには、「課題分析能力」と「当事者意識」が重要なポイントであることが分かった。
これらを向上させるため、「CLDAT Method:'Causal Loop Diagram for Active Test engineers' Method」手法を考案した。
はじめに「課題分析能力」と「当事者意識」を阻害している要因に着目した因果関係を示した図を準備した。それを元に阻害している要因を特定、取り除くことで、メンバーの行動を変え、潜在的に持っているソフトスキルを引き出し成長させることを狙った。
実際にCLDAT Methodを活用し、短期間で効果を得ることができたので、その活用方法を紹介する。
ソフトウェアテストチームがテスト活動に取り組む上で、リーダーから指示を受けるメンバーに受動的な行動が多い場合は、リーダーの管理工数が増加する傾向がある。管理工数を抑えるには、能動的な行動が求められるため、受動的なメンバーに対して能動的になるように育成する必要がある。
育成のポイントを明確にするため、リーダーの行動に着目した。リーダーは能動的な活動ができていると仮定し、メンバーの行動との差を抽出した。
理想的な行動はコンピテンシーモデルを参考に、そこから抽出した特性を基にアンケートを実施し、165名から回答を得た。その結果、受動的なメンバーを効率よく育成するためには、「課題分析能力」と「当事者意識」が重要なポイントであることが分かった。
これらを向上させるため、「CLDAT Method:'Causal Loop Diagram for Active Test engineers' Method」手法を考案した。
はじめに「課題分析能力」と「当事者意識」を阻害している要因に着目した因果関係を示した図を準備した。それを元に阻害している要因を特定、取り除くことで、メンバーの行動を変え、潜在的に持っているソフトスキルを引き出し成長させることを狙った。
実際にCLDAT Methodを活用し、短期間で効果を得ることができたので、その活用方法を紹介する。