SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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ローコード・ノーコードの製品選定の勘所と生産性・品質基準について

ソフトウェア品質シンポジウム2024(2024年)

近年のDXや内製化ブームを受けローコードノーコード製品によるシステム開発(以降、『LCP/NCP開発』)が業務システム構築の選択肢となりつつある。そのような潮流のなか、LCP/NCP開発は年々増加傾向だが一方で課題も顕在化してきた。例えば、
・開発初期段階でスクラッチ開発とするのかLCP/NCP開発とするのか、判断基準が不明瞭であり、また、多くの製品がある中でどのように製品選定していくのか、観点・方法・手順が確立できていない(①)
・LCP/NCP開発に有効な見積り方法が確立できておらず、見積の妥当性確認や他者説明が難しい(②)
・LCP/NCP開発ではソースコードが部品化され、リポジトリに隠蔽されるため従来のStepベースの品質管理(例:テスト密度=○○件/ks)は行えず、テスト計画や結果を確認する観点・方法・手順が確立できてない(③)
・LCP/NCP開発では原則コーディングしないため特徴に合わせて工程定義をテーラリングする必要があるが、観点・方法・手順が確立できてない(④)※
などが挙げられる。これらの課題を解決するため、ITシステム可視化協議会(以降、『MCIS』)では会員有志の研究会を立ち上げ、各社の実績データや有識者知見をもとに、ファンクションポイント法による見積り、品質評価等の検討を行い課題解決に取り組んできた。今回は①②③の発表を行う。本発表がローコード開発及び定量データ活用の一助となれば幸いである。