SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
ソフトウェア品質管理にお役立てください。

環境変化に即応する本社系品質管理組織への挑戦~価値中心のマネジメントで自律した組織を作る~

ソフトウェア品質シンポジウム2024(2024年)

企業はDX推進や生成AIの活用など、環境の変化に迅速に対応し価値を提供することが求められています。特にシステムインテグレーター(SIer)は、請負受注型ビジネスモデルから顧客価値を重視したサービス型事業への転換が急務となっています。これらの変化に対応するため、品質管理組織は全社の生産性や品質課題に迅速かつ柔軟に対応できる組織であることが必要です。

この課題解決のために、私たちの組織では大規模アジャイルフレームワークを導入し、下記の取り組みを通じて迅速な価値の提供を図りました。
・複数のアジャイルチームがビジョンを共有し、迅速な計画変更を行う体制を構築、四半期毎のPDCAサイクルと2週間のスプリントで全チームが同期し連携
・ポストコロナにおけるコミュニケーション方法としてオンラインとリアルのハイブリッド形式を選択し、場所を問わない質の高い対話を促進
・リモートワーク時代に対応したチーム力・生産性向上を目指し、心理的安全性の醸成を重視
これらの取り組みに対するメンバーへのアンケート結果からは、エンゲージメントや生産性、品質の各項目で10~25%の向上が見られました。一方、アジャイルフレームワークの導入には、教育・支援体制の強化、役員層のコミットメント、メンバーの自律的な行動の促進などにも同時に取り組む必要があることが分かりました。
本発表ではこれらの取り組みと成果を詳しくご紹介します。