SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
ソフトウェア品質管理にお役立てください。

機械製造業での外販システム開発部署を中心とした組織行動変革

ソフトウェア品質シンポジウム2024(2024年)

過去に成功体験を収めてきている機械メーカーにおいて、機械売りに最適化された組織行動からサービス売りを促進できる組織行動への変革が求められている状況です。
VUCA時代の継続的な付加価値提供を可能とする体制整備を目的とし、システム開発内製化を軸に、属人化低減・人材流動性向上を促進する組織行動マネジメントを試みています。
営業、商品企画、開発、開発委託先、協業他社、テクニカルサポートと連携して、顧客、代理店へと価値提供を行うSE部署を組織行動変革の核と捉え、当該部署にて次の3点を実施しました。
1.暗黙知の形式知化
2.形式知の資産化
3.形式知化・資産化の躾
これらの取組みにより、これまでの属人的な顧客案件対応、他部署連携が標準化され、再現性のある形で集合知を応用した価値提供を行う体制が整えられます。
実施結果として、定量的効果、定性的効果、両方の側面を紹介いたします。永らく慢性的に属人化してきた組織文化においては、定量的効果よりも、定性的効果への期待が重要と考えます。
定量的効果としては、属人化低減・人材流動性向上の観点で、自部署で期待できる年間のコスト削減を紹介いたします。
定性的効果としては、取組みを継続する中で生じた、自他部署を巻き込む形での組織行動の再定義を紹介いたします。
業界や企業の文化に依存する話が多いかもしれませんが、本発表が皆さんの何かの参考になれば幸甚です。