もう一段上の品質を目指して ~テスト偏重主義からの脱却のカギは内部品質と職場環境にあり~
ソフトウェア品質シンポジウム2023(2023年)
執筆者:
高山 隆一 ((株)アシスト)
システムの開発をおこなう会社や部門では、程度の差はあれ、品質管理や品質向上のための取り組みが行われている。しかしながら、上流工程が遅れてスケジュールが圧迫され、不十分な設計のまま製造して、テストで品質を上げようとしても手戻りが発生するため、なかなか品質が上がらず、工数ばかりが膨らんでしまうというケースも少なくない。その結果リリース後にも不具合を起こして、多大な損害を発生してしまうプロジェクトも多く見かける。
本論では、前職を含めて過去のプロジェクトの経験を参考に、以下の観点から品質向上への取り組みについて提言する。
「内部品質」を重視することで、テスト偏重主義から脱却して、「テスト開始時の品質」を向上させる。また、保守性、信頼性および効率性の観点からも「内部品質」に着目し、アプリケーションの価値向上につなげていく。
テスト(デバッグ)を通じて、問題点を明らかにしながら品質の向上を図ろうとする作業のやり方を改め、「内部品質」に着目した設計工程での対応を強化することで、「テスト開始時の品質」を向上させ、手戻りの無駄を省いて、テストの効率化を図る。
また、品質は要員の高い意識に支えられるおり、慢性的な長時間残業は、心身ともに極めて重い負担を強いられるため、モラルの低下を生み出しかねない。人材の育成と職場環境の改善の取り組みについても事例を加えて提言する。
本論では、前職を含めて過去のプロジェクトの経験を参考に、以下の観点から品質向上への取り組みについて提言する。
「内部品質」を重視することで、テスト偏重主義から脱却して、「テスト開始時の品質」を向上させる。また、保守性、信頼性および効率性の観点からも「内部品質」に着目し、アプリケーションの価値向上につなげていく。
テスト(デバッグ)を通じて、問題点を明らかにしながら品質の向上を図ろうとする作業のやり方を改め、「内部品質」に着目した設計工程での対応を強化することで、「テスト開始時の品質」を向上させ、手戻りの無駄を省いて、テストの効率化を図る。
また、品質は要員の高い意識に支えられるおり、慢性的な長時間残業は、心身ともに極めて重い負担を強いられるため、モラルの低下を生み出しかねない。人材の育成と職場環境の改善の取り組みについても事例を加えて提言する。