SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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MDAツールによるソフトウェア品質保証

ソフトウェア品質シンポジウム2023(2023年)

デジタルトランスフォーメーションなどの積極的なIT投資が進む一方で、昨今、重要な社会システムに纏わるトラブルは確実に増えている。トラブルの原因究明、再発防止に開発ドキュメントは欠かせない。本発表は、開発ドキュメントの重要性を理解しながらも、大胆な発想で開発ドキュメントを減らし品質を確保しようという新しい取組みを紹介する。品質を確保するのに必要なドキュメントとシステム仕様に関わるドキュメントを分け、さらに品質を確保するためのツールは何かという長年の研究を、今回経験論文としてまとめた。弊社事業は、大規模スクラッチ開発は稀で、クラウドサービスやパッケージカスタマイズ、外付け開発がほとんどでである。システムの難易度や開発規模は、画帳数やシステム間インターフェース数などの計数で捉えることができるドメインで、開発費用は数百万円から10億円前後まで、さまざまである。このような計数で品質管理できるプロジェクトは、ぜひ参考にしていただきたい。なぜ、テストが減るのに十分な品質が確保できるのか。結合テストの品質保証を例にとり、その方法と有効性を紹介する。また、総合テストやUAT(ユーザー受入テスト)、運用保守でドキュメントがなくて困らないのかという点についても、このメタモデルの考え方やMDAツールの紹介を通し、実務の参考にしていただきたい。