対話型モデリングによるモデルベースな上流設計の実践 -モデルで納品・モデルで開発・モデルで検証-
ソフトウェア品質シンポジウム2022(2022年)
UMLなどを用いたモデルベースな仕様記述には、視覚的な理解の容易さ、認識齟齬の抑制、トレーサビリティの向上などの様々な利点がある。しかし実際のソフトウェア開発業務における利用は、仕様書の補足や納品のための後追い作図などに留まることが多く、その利点を活かしきれてはいない。
このような課題に対して発表者らは「モデルに基づく対話」を重視した独自のモデリングフレームワーク「システミングR」とクラウド型モデリングツール「BalusR」を開発し、それらを効果的に用いることで、実業務においてモデルの利点を十分に活かした開発プロセスを実現することを試みている。システミングの要点は「視点をわける」「モデルで表現する」「視点をつなげる」にまとめることができ、Balusを用いることでそれらを協調的かつ効果的に実践することができる。
発表では具体的な実践例として、株式会社中海テレビ放送(鳥取県米子市)におけるシステム開発に対して著者らのアプローチを適用した過程と結果を紹介する。この実践例で開発したシステムはすでにリリースされ、実業務の中で活躍している。中海テレビの担当者からは「これまでのシステム開発であったような手戻りや認識の齟齬がほとんどなかった。事業に関連するメンバーが上流設計にしっかりと参加できたことがその理由だと思う。」などのフィードバックを得ている。
このような課題に対して発表者らは「モデルに基づく対話」を重視した独自のモデリングフレームワーク「システミングR」とクラウド型モデリングツール「BalusR」を開発し、それらを効果的に用いることで、実業務においてモデルの利点を十分に活かした開発プロセスを実現することを試みている。システミングの要点は「視点をわける」「モデルで表現する」「視点をつなげる」にまとめることができ、Balusを用いることでそれらを協調的かつ効果的に実践することができる。
発表では具体的な実践例として、株式会社中海テレビ放送(鳥取県米子市)におけるシステム開発に対して著者らのアプローチを適用した過程と結果を紹介する。この実践例で開発したシステムはすでにリリースされ、実業務の中で活躍している。中海テレビの担当者からは「これまでのシステム開発であったような手戻りや認識の齟齬がほとんどなかった。事業に関連するメンバーが上流設計にしっかりと参加できたことがその理由だと思う。」などのフィードバックを得ている。