三本の矢によるシフトレフトアプローチへの転換
ソフトウェア品質シンポジウム2022(2022年)
執筆者:
中島 輝 (オリックス生命保険株式会社)
当社では、2019年当時、システム投資案件において、結合テスト、システムテストの段階で多数の欠陥を検出した結果、受け入れテストの延期や本番リリース日の変更といった事態が発生した。これらの事態の背景に、「上流工程からの品質の作りこみができていない」課題があると認識した。
上記課題を解決するために2020年から以下三本の矢による施策を開始し、ライフサイクルの早い段階での品質の作りこみ(欠陥の埋め込みの予防、および効率的・効果的な欠陥の検出)を強化してきた。
三本の矢
1. 工程完了判定の導入(2020年1月から開始)
2. 開発とテスティングの分離(2020年6月から開始)
3. 開発プロセスの改善(2021年10月から開始)
三本の矢による施策の結果、要件定義、外部設計工程での品質の作りこみそのものが品質の改善につながり、本番障害における要件定義、外部設計工程の埋め込み比率、および本番障害件数を減少させることができた。
今後はシフトレフトアプローチへの転換をさらに推進していくため、特に開発とテスティングの分離をさらに加速する必要があり、テスト設計を「感覚的、場当たり的」ではなく、構造化、モデリング(ものごとを体系化)して考えることができるテストプロフェッショナルの育成を継続的に実施していく必要がある。
同様の課題を抱えている参加者に対して、取り組みのポイント、苦労した内容、およびその導入効果を紹介する。
上記課題を解決するために2020年から以下三本の矢による施策を開始し、ライフサイクルの早い段階での品質の作りこみ(欠陥の埋め込みの予防、および効率的・効果的な欠陥の検出)を強化してきた。
三本の矢
1. 工程完了判定の導入(2020年1月から開始)
2. 開発とテスティングの分離(2020年6月から開始)
3. 開発プロセスの改善(2021年10月から開始)
三本の矢による施策の結果、要件定義、外部設計工程での品質の作りこみそのものが品質の改善につながり、本番障害における要件定義、外部設計工程の埋め込み比率、および本番障害件数を減少させることができた。
今後はシフトレフトアプローチへの転換をさらに推進していくため、特に開発とテスティングの分離をさらに加速する必要があり、テスト設計を「感覚的、場当たり的」ではなく、構造化、モデリング(ものごとを体系化)して考えることができるテストプロフェッショナルの育成を継続的に実施していく必要がある。
同様の課題を抱えている参加者に対して、取り組みのポイント、苦労した内容、およびその導入効果を紹介する。