SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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アジャイル開発の生産性とは~リードタイムのメトリクスを3階層に分けたときに見えた生産性の指標~

ソフトウェア品質シンポジウム2022(2022年)

アジャイル開発を成功させるには、限られた予算の中で、イテレーティブさを保ちながらユーザー価値を提供する開発プロセスが必要となってくる。プロセスの中で「何を証明したいのか」を仮説として考える。施策を実行する中においては、できるだけ速く機能開発を行い、ユーザーフィードバックをもとに、どれだけ柔軟に対応できるかが、とりわけ求められる。
そこで、よくボトルネックとなるのは、リードタイムの問題である。
「開発が遅くてリリースができない」「組織内の承認がおりず、手戻りが発生した」等の問題に対して、どこに問題の根源があるのか、何に時間がかかっているのかの詳細な洗い出しが困難な現場が多い。または、それらの問題に対して定量的ではなく定性的で感覚的な意思決定を下すことも多い。
本研究では、それらのリードタイムの可視化難化について、定量的であり且つチームに伝えやすい粒度で改善が進むように可視化するアプローチを行った。また、そこから派生する形で、リードタイムを可視化するだけではなく、アジャイル開発における生産性の指標についても見えてきた部分があるのでご紹介できればと思う。