SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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ウォーターフォール開発が浸透した組織へのアジャイル開発導入

ソフトウェア品質シンポジウム2022(2022年)

弊社では請負受注型のウォーターフォール開発を生業としてきた。しかしながら、市場要求の変化が激しくなり、ウォーターフォール開発では市場変化に追いつけず、当初必要と判断し開発した機能がソフトウェアリリース時には必要とされていなかったり、実際には一度も使われなかったりすることがある。そのような変化への対応力をつけるためにアジャイル開発の導入を検討し、昨年度からアジャイル開発推進部門としてアジャイル開発環境の整備、全事業部へのアジャイル開発情報発信や支援提案活動を開始した。しかしながらウォーターフォール開発が根付いた組織に対してアジャイル開発を導入することは一筋縄ではいかず、以下のような問題が浮上した。
l 問題1:ウォーターフォール開発を主軸としてきたためアジャイル開発の知識・ノウハウが無い。 l 問題2:プロセスに沿った開発に慣れているため、受動的な考え方や行動になる。
l 問題3:ウォーターフォール開発で愚直にやってきた実績があるため、強いこだわりがあり変革を受け入れにくい体質になっている。 これらの問題を解消するためにどのような試行錯誤を行ってきたか取り組んだ内容について紹介する。