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初学者のMATLAB/Simulinkの知識習得を促進するパターンランゲージの提案

ソフトウェア品質シンポジウム2022(2022年)

モデルベース開発(以下MBD)は、汎用マシン上でモデルを構築して振る舞いをシミュレーションすることで、開発対象の制御仕様を実機なしで机上検証することを可能にする開発技術である。MBDを運用するにあたり、標準ツールのMATLAB/Simulinkの使用実績がない初学者の場合、開発経験の不足がモデリング作業進捗を抑制する要因となりうる。
そこで、主に経験の浅いMBDの開発者がプロジェクトに参画する際に、効率的にモデリングを進めるために必要となる知見や考え方を伝達することを目的とした「初学者のMATLAB/SimulinkによるMBDの適用を促進するパターンランゲージ」を作成した。本パターンランゲージにより、MBD導入にあたって必要となるMATLAB/Simulinkの概念や操作方法に関する知識と、チームでMBDを効率的に実施することに役立つ知識を開発者に円滑に伝達することで、MBDの適用を効率的に進められることを確認した。

本発表では、初学者のMBD適用を促進するパターンの内容と、初学者への知識伝達をする上で考慮したパターンの記述方法の留意点を紹介する。