SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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品質認証PSQの適応とソフト品質確保への活用

ソフトウェア品質シンポジウム2021(2021年)

当社の主力製品は、CG/VR、FEM、DESIGN(BIM・CIM・CAD)、WEBなどで、例えば、土木の設計分野ではユーザにわかりやすい品質指標がなく、重い瑕疵担保責任が生じるリスクがある。
社内では、ISO9001や品質確保の体制強化などを進めていたが、品質向上プロセスに対するアプローチのみでプロダクトに対する品質向上施策の不足を懸念していた中で、これを第三者プロダクト認証が可能なPSQ認証で補うことを考えた。この認証は、評価基準がISO/IEC25051:2014で、ソフトウェア品質特性を採用し、カタログ/マニュアル類を対象としたユーザ視点の品質評価が行われる点に着目し有効と判断した。
既に社内では、独立したテスト専業部署によるソフトウェアチェックの体制強化を行い、これに加え、最終テスト工程で第三者認証によるカタログ/マニュアル類の品質特性を踏まえた評価を行うことにより客観的な信頼性確保も可能になったと考えられる。
PSQ認証導入の有効性、必要性は、(1)購入予定者や利用者に提供する製品情報が正しくソフトウェアに実装されていることを保証すること、(2)実装されている機能が、テスト並びに検証作業により十分な品質を有することを保証することである。実現には、自社内で運用できる仕組みが構築され、品質確保を継続してゆくことが重要であると考えられる。
本発表では、品質認証PSQの適応並びに活用によるソフト品質確保について精査し、PSQ認証制度によるソフト品質確保に関する効果、有効性について紹介する。