SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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メタモデルによる設計情報定義とマルチビューを活用したトレーサビリティ記録方式の提案

ソフトウェア品質シンポジウム2021(2021年)

ソフトウェア開発において、段階的に進む開発の一貫性を担保し、製品の品質保証や安全性確保のためにトレーサビリティ管理が広く用いられている。トレーサビリティ管理により以下のような効果が期待できる。

【効果1】設計・検証の抜け漏れ確認による不具合予防
【効果2】設計変更や不具合改修時の影響範囲特定
【効果3】安全に対する説明責任履行

トレーサビリティ管理の効果の内、特に【効果1】を最大限享受するには、設計と同時進行でトレース情報記録することが重要である。しかし、度重なる設計変更が発生する現場では、トレース情報記録にかかるコストのため、開発後にまとめてトレース情報記録しているのが実情であった。

本発表では、度重なる設計変更が発生する現場でも、設計と同時進行でトレース情報が記憶できるトレーサビリティ記録方式として、「メタモデルによる設計情報定義とマルチビューを活用したトレーサビリティ記録方式」を紹介する。本手法を適用することで、トレーサビリティ管理にかかるコストが大幅に削減され、かつ、開発終盤で設計の抜け漏れ発覚し大きな手戻り工数が発生するリスクを減らす効果が期待できる。