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製造工程に対する工程完了判定の導入「何をつくるか」から「どうつくるか」へ品質保証の拡大

ソフトウェア品質シンポジウム2021(2021年)

当社では、ウォーターフォール型のシステム開発案件の品質保証のため、2020年1月より工程完了判定を導入し、上流工程の要件定義書、設計書への品質保証を開始することで、成果として「対前年度比での障害件数の削減目標」を達成した。

ただし、課題として、製造工程は完了判定対象外としており、製造工程で埋め込む欠陥数の削減や、ソースコードに起因する本番稼働開始後の保守性への対応は、積み残しの課題となっていた。
このため、引き続き製造工程にも完了判定を導入し、ソースコードの品質の向上にも取り組むこととした。

工程完了判定は、多くの企業で導入されており、オーソドックスな品質保証の活動であるが、当社はユーザー企業であり、製造工程を外部委託する場合も多いため、判定を導入するにあたり、担当者のスキルや保有する設計情報にばらつきがあるなど考慮すべき制約があった。

私たちと同じような課題や制約を抱えている参加者に対して、導入で工夫したポイント、苦労した内容および、見込んでいる導入効果を説明する。