作成品質が向上するレビュー手法の提案 - 褒めて伸ばす魔法のレビュー -
ソフトウェア品質管理研究会 研究コース2(2024年)
ソフトウェアの品質向上のための方法として,レビューは有効な手段の一つである.しかし,レビューは欠陥を見つけ指摘する目的のため,作成者の成果物を否定する構図となる.そのため,時には作成者のモチベーションが低下し,レビューアに言われた箇所のみ修正する受動的な対応になり,レビューを繰り返しても設計不良の指摘が収束していかない問題を抱えている.本研究では,褒めることを取り入れたレビューを提唱する.実験の結果,一般的なレビューと比較し,作成者のレビューに対するモチベーションが向上する傾向を確認できた.この手法を繰り返すことでモチベーションが低下せず,能動的に成果物の作成品質が改善されることが期待される.