執筆者：

伊佐治 有造（株式会社日立ソリューションズ・クリエイト） 、東 修司（株式会社オージス総研） 、槇原 千恵（ミラクシアエッジテクノロジー株式会社） 、河合 克己（株式会社日立製作所） 、津久井 秀樹（キヤノンメディカルシステムズ株式会社）

主査：

田中 桂三

副主査：

中森 博晃

システム開発の案件には，対象システムの業務や技術に関するスキルや知識の異なる様々な開発メンバが参画する．一般に，スキルや知識を十分に持たない開発メンバ(非有識者)が，一定以上の品質を確保した開発成果物を作成するためには，スキルや知識を有する開発メンバ(有識者)によるレビュー等の支援が必要である．しかしながら，有識者による十分な支援を望めないケースも多く，特に，要件定義書等の上流工程の重要文書の作成に
非有識者が参画する場合，品質の低い文書が下流工程の深刻な問題の原因となり得る．
本研究では，品質の低い文書が，有識者によるレビューの効率を阻害するという課題に対し，非有識者による担当文書のセルフチェックと有識者とのレビューを支援するための「MIKaTA1プロセス」を考案した．要件定義書を対象とした実験において，提案手法の有効性と課題を確認した．