STAMP モデリングのスマートシティに対する安全性分析への適応
ソフトウェア品質管理研究会 研究コース6「セーフティ&セキュリティ」(2021年)
執筆者:
和田 久(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社) 、小長谷 義浩(TIS株式会社) 、浜田 淳(テックスエンジソリューションズ株式会社) 、畠山 剛(三菱電機株式会社) 、福田 秀樹(TIS株式会社) 、菅野 浩司(エプソンアヴァシス株式会社) 、鎌田 桂太郎(アイホン株式会社)主査:
金子 朋子
スマートシティは少子高齢化・災害・感染症・インフラの老朽化などの社会課題を解決するとともに,新たな価値を創造する取り組みとして期待されている.この取組みに向け政府機関等からスマートシティに関する指針が示されている.しかし,その指針には安全性(セーフティ)に関する記述がない.加えて,スマートシティでは多くの公共・民間サービスが存在するが,各サービスが連携する部分については安全性の考慮がされていない.そこで,本稿では自動運転車両を例にSTAMP S&Sを用いて,スマートシティにおける公共・民間サービス間の連携を明確にした.そして,アクシデントモデルとその安全性解析手法であるSTAMP/STPAを活用し,各サービス間の連携に潜む安全性分析を行った.その結果,消防から警察への救急車出動情報の連携不良で救急車と自動運転車両の事故に繋がるなど,サービス間の連携によって自動運転車両へ間接的にもたらされるリスクを検出した.