SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
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PMBOKの分類に基づいた過剰品質エリア・項目の特定

ソフトウェア品質管理研究会 研究コース1「ソフトウェアプロセス評価・改善」(2021年)

主査:

山田 淳

副主査:

田中 桂三中森 博晃
研究員の組織の開発プロジェクトでは,既定の品質管理プロセスをそのまま適用することで,効果の低い品質管理作業(以降,過剰品質項目)を実施してしまい,品質リスクの高い部分に品質確保の時間を十分とれていない場合がある.そのためプロジェクトのどの作業範囲(以降,過剰品質エリア)のどの過剰品質項目を見直す(特定し,抑制する)べきか,を見極めることが重要である.
そこで開発プロジェクト全体の知識エリアが整理されているPMBOK(v6)を元に研究員各組織で顕在化している事象を挙げ,開発メンバーと品質保証部門(以降,QA)に過剰品質項目の経験と過剰品質エリアの意識について調査した.
調査結果より双方で過剰品質項目が生じやすいもの,および意識が違うものとして品質管理」と「スコープ管理」が過剰品質エリアであると特定した.また我々の経験から仮説として挙げた過剰品質項目に関しても調査の結果正しいことが確認できた.