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AI・データの利用に関する契約ガイドライン具体化における業務経験差による理解度評価

ソフトウェア品質管理研究会 研究コース5「人工知能とソフトウェア品質」(2021年)

主査:

石川 冬樹

副主査:

栗田 太郎徳本 晋
AIシステム開発におけるソフトウェア品質評価に関しては,近年,各種団体から品質管理ガイドラインが発行され,昨年本ソフトウェア品質管理研究会における研究[1]でも,テストデータの被覆性に着目し,回答者のAI開発経験有無によりガイドラインの解釈に差が生じていることを指摘している.一方本研究では,経済産業省のAI契約ガイドラインを基にAIシステムの契約留意点の理解についてアンケートを実施した.その結果,開発時系列の視点では,商用開発段階において,AI開発未経験者の回答が不十分である傾向が見られ,また技術的視点では,AIモデル生成に関する項目で AI開発未経験者に“分からない”と顕著に回答する傾向が見られた.この結果より商用開発段階およびAIモデル生成に関するサブガイドラインを準備することでAI開発未経験者の契約留意点の理解に役立つことが示唆された.