インクリメントにおける品質について共有が可能な「DQC手法」の提案
ソフトウェア品質管理研究会 研究コース3「ソフトウェアテスト」(2021年)
主査:
喜多 義弘
アジャイル開発手法の1つであるスクラムにおいて,スクラムチームは,効率的かつ効果的にコミュニケーションを取る必要がある.また,スクラムチーム全員がインクリメントの品質について共有することは重要である.この2つを同時に支援する手法は,効率性を考慮すると有用ではあるが,具体的な事例は少ない.本論文では,バックログ項目が満たす品質の特性を明確にするため,完成の定義を品質の特性に分類する「DQC手法」を提案する.この手法により,バックログ項目が満たす品質の特性を明確にできると同時に,バックログ項目を元とするインクリメントの品質についてスクラムチーム全員で共有できる.