XDDP によるデグレード防止効果の検証とその効果を高めるための方法
ソフトウェア品質管理研究会 第6分科会「派生開発」(2010年)
主査:
足立 久美(デンソー)
非熟練技術者プロジェクトではデグレードの防止が極めて難しいことに着目し、習熟度に関わらず変更内容に関するチェック項目を確認できる「気づきナビ」を提案しています。これにより、デグレード防止に必要な知識を補うことができるようになります。
概要:
派生開発では、品質を確保する上で仕様変更による影響箇所を正確に見極めることが重要なポイントになる。そのため派生開発に必要な知識・スキル及び経験を充分に持ち、仕様変更による影響箇所を正確に見極めることができる熟練技術者が求められる。しかしながら我々のソフトウェア開発現場では、新製品開発やクレーム対応の状況により、派生開発に熟練技術者を割り当てることが難しく、変更モレ/変更ミスやデグレードの問題が繰り返し発生している。そこで我々はXDDP(eXtreme Derivative Development Process)を導入し、熟練技術者に依存しなくても変更モレ/変更ミスやデグレードの問題を低減できないか検討を行った。その結果、開発経験から得られる知識・スキルの有無とその活用度合いが、XDDP のデグレード防止の効果に大きな影響を与えることが分かった。開発経験から得られる知識を補い活用させる仕組みとして、変更仕様から変更特性を抽出した「変更特性マトリックス」と、変更特性を手掛かりに関連する不具合から得られた教訓を確認できる「変更特性チェックリスト」を考案した。これにより、変更特性を手掛かりに膨大なチェック項目の中から変更仕様に関わるチェック項目だけを引き出せるようになるため、熟練技術者に頼ることなくXDDPによるデグレード防止効果を高めることができる。