開発現場のプロセス改善~自工程完結によるアプローチ~
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SQuBOK分類 :
年度 : 2018年
発表場所 : ソフトウェア品質シンポジウム2018
執筆者 :
芳沢 圭一(㈱オージス総研)
紹介文 :
当社において、ソフトウェア品質に関する分析を行ったところ、そこで見つかった問題の多くは、その背後にある「慢性的な高負荷状態」や「スキル・ノウハウの伝承不足」といった根本原因によるものであることが分かった。そして、それを引き起こしている最も大きな要因として「特定の作業が特定の人にしか出来ない」といった過度な属人化があり、この状態を解消することなくして継続的な品質向上活動を行うことは困難であるとの結論に至った。
品質向上活動では、ベストプラクティスを手順化するといった標準化の方法が一般的である。しかし、属人化してしまう知識やノウハウは、ユーザ業務やアプリケーションが異なれば、まったく別のものとなる。そのため、この属人化の問題は、標準化アプローチによって解消できるものではなかった。では、どのように取り組めばよいのか。さんざん悩んだ末、トヨタ自動車の「自工程完結」に問題解決のヒントを見出すこととなった。
このようにして、当社では昨年度から「自工程完結」の考え方をソフトウェア開発に応用した「開発現場のプロセス改善」を、属人化解消の切り口で開始することとなった。本発表では、その活動の概要と進め方、またそのために工夫した点について、事例を交えながら紹介する。
当社において、ソフトウェア品質に関する分析を行ったところ、そこで見つかった問題の多くは、その背後にある「慢性的な高負荷状態」や「スキル・ノウハウの伝承不足」といった根本原因によるものであることが分かった。そして、それを引き起こしている最も大きな要因として「特定の作業が特定の人にしか出来ない」といった過度な属人化があり、この状態を解消することなくして継続的な品質向上活動を行うことは困難であるとの結論に至った。
品質向上活動では、ベストプラクティスを手順化するといった標準化の方法が一般的である。しかし、属人化してしまう知識やノウハウは、ユーザ業務やアプリケーションが異なれば、まったく別のものとなる。そのため、この属人化の問題は、標準化アプローチによって解消できるものではなかった。では、どのように取り組めばよいのか。さんざん悩んだ末、トヨタ自動車の「自工程完結」に問題解決のヒントを見出すこととなった。
このようにして、当社では昨年度から「自工程完結」の考え方をソフトウェア開発に応用した「開発現場のプロセス改善」を、属人化解消の切り口で開始することとなった。本発表では、その活動の概要と進め方、またそのために工夫した点について、事例を交えながら紹介する。