使いやすいUIを設計するためのプロトタイピング手法実践に向けたツボ・勘所― フォトブックサービスにおけるプロトタイプ作成とペルソナ・シナリオに基づくウォークスルーを通じて ―
ソフトウェア品質管理研究会 第4分科会「ソフトウェア・ユーザビリティ -エンドユーザ視点でのソフトウェア開発-」(2007年)
執筆者:
中山 利宏(日本信号) 、南齋 雄一(アドバンテスト) 、田上 貴久(アンリツエンジニアリング) 、穂崎 尚志(三菱電機マイコン機器ソフトウエア) 、荏本 尚志(リコー) 、金谷 新吾(伊藤忠テクノソリューションズ) 、阿達 竹司(三菱電機コントロールソフトウェア) 、高尾 俊之(富士フイルム)主査:
金山 豊浩(アドバンテスト)アドバイザ:
篠原 稔和(ソシオメディア)
研究対象を、プロジェクトの上流段階でのプロトタイプの作成 とペルソナ・シナリオに基づく検証(ウォークスルー)の二つに絞ったUCD(人間中心設計)手法の現場への適応研究。評価軸となるペルソナや、テストケースであるプロトタイプに求められる品質問題も垣間見えて興味深い。使い易さを設計/検証するには、どれだけの準備が必要なのかを疑似体験できる。尚、UCDは基本的にはUXD(ユーザ体験デザイン)と同義と思って頂いて差し支えない。
概要:
昨年度、本研究会では、ターゲットユーザーを明確化するペルソナ手法について報告した。本年 度は、昨年の研究成果を踏まえ、プロトタイプの作成と、ペルソナ・シナリオに基づいたウォーク スルーによる検証作業の実践を行った。その結果、2回のウォークスルーでの手法の改善により、プロトタイプの表記のルール化、シナ リオのアウトラインレベルでの検討の効果が確認できた。
また、ウォークスルーコーディネーターの重要性も明らかになった。コーディネーターが、プロ トタイピング実施の目的や確認したいユーザー要件の内容、プロトタイプの準備内容(実装仕様)、 ペルソナ・シナリオを理解した上で、検討の深さや、実施アシストを判断して、ウォークスルー実 施を進めることで、効果的なプロトタイピングになると考える。
今後、こうした手法を使うためにはどんな知識とスキルが必要か、それらの知識・スキルを誰が どのように身につけるのか、と言った課題に取り組んで行きたい。