利用時の品質向上を目的とした利用者用文書の品質向上施策のライフサイクルモデルの検討
ダウンロード数: 426回
SQuBOK分類 :
年度 : 2017年  
紹介文 :
当社では利用時の品質の評価を実現するため、利用者用文書を活用した取り組みを行っている。SQIPシンポジウム2016で発表した内容であるマニュアルベーステストを行う時期や検証実施条件を考慮し、マニュアルベーステストで修正した内容が効果的かどうか検討した。なお、今回はマニュアルベーステスト技法を用いた評価の実施が可能かどうかの判断基準としてマニュアルユーザーテストを活用し、その結果からマニュアルベーステスト実施時の検証観点の考慮を行うこととする。
また、過去の評価結果に対し、当社サポート部門への問い合わせ分析による技法の効果測定を行った結果、問い合わせ数が減少しこれまでの施策が効果的だと考えられた。そこで、既存のマニュアル制作プロセスにマニュアルの品質保証を目的としたマニュアルベーステストとユーザーテストを組み込んだプロセスを構築し、適用することとした。「マニュアル評価ガイドライン」の評価観点と利用者文書の品質要求の品質特性とを紐付けしマニュアルの評価工程別に担保すべき品質の明確化し、プロセス改善を進めた。
今回は、当社が適用しているマニュアル制作プロセスの流れとマニュアル制作の一部を修正し、マニュアルベーステストとユーザーテストを適用し評価した結果を報告する。また、マニュアル制作プロセスでマニュアルの評価を行うことが、利用時の品質の向上に繋がることを定量的に示し、利用時の品質評価のためのマニュアルベーステスト技法の改良について解説する。
↑