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安全関連システムの分割要件の考察

ソフトウェア品質管理研究会 第3分科会「組込みソフトウェアの品質問題とその対応」(2006年)

執筆者:

大野 康昭
ASILモデルの安全性レベルをベースにして危険要素を監視する構成モデルの検出レベルと独立性の評価を行いシステムの分割要件をまとめた研究論文である。

概要:

機能安全規格IEC61508の個別適用規格ISO 26262における、システム分割の概念に着目して、ソフトウェアを内包するシステムの分割概念を考察した。
安全性関連システムを分割して、安全性要件を各サブシステム/コンポーネントに分割するには、これらの独立性を要件としているが、現状では相互監視の観点で不十分である。本研究では分割の条件を考察し、その条件を検討している。その結果、システム分割の為には、分割されたサブシステム/コンポーネントの独立性及び故障検出率が重要であるとの結論に達した。そして独立性及び故障検出率をマトリックスで表現して、システム分割の条件とする事を提案する。