SQiPさまざまな取り組みから得られた成果を一般公開しています。
ソフトウェア品質管理にお役立てください。

派生開発でのユーザビリティの劣化を防ぐ方法

ソフトウェア品質管理研究会 第6分科会「派生開発」(2015年)

派生開発では機能の変更が中心であり、変更後のテストでも機能のデグレードに目が行きがちで、操作性や使い勝手が変化していることに気づくことは少なく、リリース後に「使いづらくなった」といったクレームが入ることがある。
また、操作に関連した変更の場合も、求められている操作性については確認するが、まったく意識していないところで影響がでることがある。
変更時に参照する機能仕様書や操作仕様書には、ユーザビリティについて詳しく書かれていないが、テストケースには、いろいろなケースが扱われている。
そこで、変更で影響を受けやすいユーザビリティの観点と関連するテストケースを組み合わせて「振る舞いbefore/afterシート」を作ることで、変更に伴うユーザビリティの影響に気づく方法を提供している。
この方法は、普段からテストケースを充実させておくことで対応しやすくなる。

概要:

派生開発では、機能の追加・変更による振る舞いの変化が、思いもよらないユーザビリティの劣化を招くことがある。そのうえ、ユーザビリティに及ぼす影響への配慮不足により発生する不具合の多くが開発終盤やリリース後に発見され、納期遅延やコスト増大といった問題を引き起こしている 。そこで我々は、機能の追加・変更による振る舞いの変化が及ぼす現状のユーザビリティへの影響を考えるきっかけと気づきを与える方法を考案した。これは過去の不具合事例から抽出した「派生開発で劣化し易いユーザビリティの観点」を用いて、機能の追加・変更により影響を受ける振る舞いの差分に焦点を当てて設計レビューする方法である。この方法を実際の不具合事例および現在進行中のプロジェクトの機能の追加・変更に対して適用した結果、ユーザビリティの劣化を防止する効果があることがわかった。
ダウンロード