バグレポートの改善に向けた問題事例の調査とアンチパターン化
ダウンロード数: 265回
年度 : 2013年
発表場所 : SQiPシンポジウム
執筆者 :
鈴木 昭吾(バグ票ワーストプラクティス検討プロジェクト)
、近美 克行(バグ票ワーストプラクティス検討プロジェクト)
、近江 久美子(バグ票ワーストプラクティス検討プロジェクト)
、渡辺 由希子(バグ票ワーストプラクティス検討プロジェクト)
紹介文 :
インシデントレポート(バグレポート)は、今日のソフトウェア開発を行なっている多くの組織で利用されているが、何かしら問題を引き起こしている組織も多いのではないだろうか。本報告では、バグレポートが引き起こしている問題に関する調査をインターネットやイベントで行ない、現場ではどのような問題があるか報告している。また、アンケート結果から問題を回避するためのアンチパターンの一部を作成方針を報告している。
インシデントレポート(バグレポート)は、今日のソフトウェア開発を行なっている多くの組織で利用されているが、何かしら問題を引き起こしている組織も多いのではないだろうか。本報告では、バグレポートが引き起こしている問題に関する調査をインターネットやイベントで行ない、現場ではどのような問題があるか報告している。また、アンケート結果から問題を回避するためのアンチパターンの一部を作成方針を報告している。
概要 :
ソフトウェア開発において、ソフトウェアやシステムの品質を確保・向上させるためには、適切なコミュニケーションが必要になる。テスト担当者と開発担当者間でコミュニケーションを行うためのドキュメントの 1 つとして、バグレポートがある。一方、ソフトウェア開発現場では、バグレポートが適切に利用されないことにより、テスト担当者と開発者の間で適切なコミュニケーションが行えず、システムの品質へ影響を与えたり、情報共有のために余計なコストが掛かったりしている。適切なコミュニケーションのためには、あるべき姿を示したガイドライン、および、問題となりやすい典型例を示したアンチパターンが考えられる。ガイドラインに関しては、オープンソースソフトウェアのバグレポートの記入ガイドラインをはじめとして多くのものが入手できるが、アンチパターンに関する情報は少ないのが現状である。また、アンチパターンがあっても表層的な架空の例にとどまっており、コミュニケーションにおける典型的な問題をとりあげたものは少ない。
そこで、本研究では、バグレポートが適切に利用されていない事例の調査結果と、これら事例をパターン化し、アンチパターンとした上での原因や対応案、検討結果を報告する。
ソフトウェア開発において、ソフトウェアやシステムの品質を確保・向上させるためには、適切なコミュニケーションが必要になる。テスト担当者と開発担当者間でコミュニケーションを行うためのドキュメントの 1 つとして、バグレポートがある。一方、ソフトウェア開発現場では、バグレポートが適切に利用されないことにより、テスト担当者と開発者の間で適切なコミュニケーションが行えず、システムの品質へ影響を与えたり、情報共有のために余計なコストが掛かったりしている。適切なコミュニケーションのためには、あるべき姿を示したガイドライン、および、問題となりやすい典型例を示したアンチパターンが考えられる。ガイドラインに関しては、オープンソースソフトウェアのバグレポートの記入ガイドラインをはじめとして多くのものが入手できるが、アンチパターンに関する情報は少ないのが現状である。また、アンチパターンがあっても表層的な架空の例にとどまっており、コミュニケーションにおける典型的な問題をとりあげたものは少ない。
そこで、本研究では、バグレポートが適切に利用されていない事例の調査結果と、これら事例をパターン化し、アンチパターンとした上での原因や対応案、検討結果を報告する。