上流工程におけるメトリクスを活用したリスク抽出
ソフトウェア品質管理研究会 第2分科会「プロジェクトマネジメント」(2005年)
執筆者:
今治 明美(松下ソフトリサーチ) 、和泉 亨(日本電子) 、木村 初夫(アンリツエンジニアリング) 、村田 将(ジャパンシステム) 、高田 祐布子(オムロン アミューズメント) 、高野 智(インテック) 、黒石 英孝(松下ソフトリサーチ)
上流で得られるメトリクスを用いて、後工程で生ずる問題を予測しようとした研究。
設計レビュー指摘密度が低いと下流の手戻り率が高いと言うことが言えそう。他に、上流のメトリクスとして、要件レビュー指摘密度、要件実現率、要件の複雑度、設計仕様実現率、設計の複雑度を調べてみたが、有為な相関は得られなかった。
現存する上流のメトリクスから下流の振舞いを推定するには、メトリクスの安定度を良くしないと難しい。
設計レビュー指摘密度が低いと下流の手戻り率が高いと言うことが言えそう。他に、上流のメトリクスとして、要件レビュー指摘密度、要件実現率、要件の複雑度、設計仕様実現率、設計の複雑度を調べてみたが、有為な相関は得られなかった。
現存する上流のメトリクスから下流の振舞いを推定するには、メトリクスの安定度を良くしないと難しい。
概要:
昨年度の第1分科会で「ソフトウェアメトリクスの有効性評価」について報告され、ソフトウェア品質を左右するソフトウェアメトリクス(以降メトリクス)が提案された。我々は、これらのメトリクスから上流工程において下流工程のリスクを定量化可能なメトリクスを検討した。最初に仮説を立て、各社のソフトウェア開発プロジェクト(以降プロジェクト)から収集した実績値を基に、下流工程における欠陥検出率、手戻り率との相関を検証した。その結果、上流工程のリスク定量化のメトリクスはプロジェクトマネジメント(以降マネジメント)に活用できることを確認した。