モデルベース開発におけるソフトウェア複雑化の抑制~プラントとコントローラの並行開発~
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年度 : 2013年  
発表場所 : SQiPシンポジウム
紹介文 :
エンジン制御器(コントローラ)開発においてモデルベース開発(MBD)を導入することにより開発期間の短縮は実現できましたが開発プロセス後半の開発効率の低下は改善できなかったことからMBDの開発プロセスを見直しを行い、ソフトウェア構造と制御対象(プラント)に着目し、シミュレーションを用いるテスト駆動開発を取り入れたプロセス改善方法について提案しています。発表内容はエンジン制御に特化していますが、他の制御機器にも適用できる開発プロセスだと思います。
概要 :
燃費、排気ガス規制が年々厳しくなり、規制に対応するためパワートレインの傾向としてエンジン補機類の追加や電動化が進んでいる。また、グローバル化によって国内外のバリエーションが増加している。それに伴い、エンジン制御ソフトへの要求が増加している。
我々としては、モデルベース開発(以下 MBD)を導入し、開発効率を上げる施策をとった。導入の効果として、自動コード生成、及び机上でのモデルシミュレーション等により、1 回のプロトタイピングの開発期間は短縮できた。しかし、開発が進むに連れソフトの複雑化が進み開発効率が低下する問題は解決されなかった。
MBD では、モデルを使用して制御対象(以下プラント)を分析し、制御ロジック(以下コントローラ)を作り込んでいくプロセスが一般的である。 現状、プラントをモデリングする明確なプロセスが規定されていない為、プラントの完成度がばらつき、検査観点の抜け漏れや、要件の整理が円滑に行われず、ソフトの複雑化を招いている。
本発表では、ソフト構造とプラントに着目し、解決策として、要件定義の前に制御対象を抽象化し、検査用ソフトとして管理することを提案する。制御ソフトに対する制御対象の構造、挙動を理解することで、制御ソフトが制御するべき機能、I/F(物理量)が明らかになる為、要件定義の質の向上が期待できる。導入した場合の複雑度の抑制をシミュレーシ ョンにより示すことで効果予測を実施する。
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