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SQuBOK分類 :
年度 : 2017年   分科会 :
紹介文 :
業務システムの受託開発において、要件定義工程の成果物として業務フロー図が作成される。業務フロー図には、業務全体の流れに沿ってシステム化する範囲と作業概要が記述される。その記述内容に基づき、発注者と開発者とで合意形成が行われ、設計工程やテスト工程の成果物が作成される。
業務フロー図をテスト工程の入力成果物として利用するとき、実務中に実行される業務シナリオがすべて記述されておらず、十分なテストを設計できないことが多い。典型的な業務フロー図では、基本シナリオ(業務目的を達成できる代表的なシナリオ)は記述されるが、代替シナリオ(業務目的を達成できる基本シナリオ以外のシナリオ)/例外シナリオ(業務目的を達成できないシナリオ)の記述が一部に留まっている。
業務フロー図に記述されない代替/例外シナリオを表現するため、状態遷移図/表を利用する方法がある。状態遷移図/表は、複数の業務に紐づく代替/例外シナリオを簡潔に表現できる。
しかし、業務システムの受託開発においては、設計工程でもテスト工程でも状態遷移図/表が作成されず、十分なテストを設計できたか検証するのが困難になるという課題がある。
本論文では、業務フロー図および各業務を詳細化した設計書から状態遷移を抽出し、業務フロー図に記載されていない代替/例外シナリオを補完してテストするためのテスト設計手法およびその適用事例について報告する。
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