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ダウンロード数: 559回
SQuBOK分類 :
執筆者 :
井田 達也(㈱東京ビジネスソリューション)
、松本 達平(㈱インテック)
、浅尾義則(アイエス情報シテム㈱)
、中島優紀(東京海上日動システムズ㈱)
、川上隆也(東京海上日動システムズ㈱)
、高橋功(ソーバル㈱)
紹介文 :
ソフトウェア開発におけるレビューは、ソフトウェアの欠陥を早期に検出可能な手段として、品質向上・コスト削減・納期遵守に有効である。しかしながら、レビューにおいて影響度の高い欠陥を検出できるかや、検出に掛かる時間の長さはレビューアに依存しているのが現状である。これらの課題について、個々人が持っている欠陥に関する知識(以下、欠陥知識)を組織として有効活用することで解決できないかと考えた。
そこで、本研究チームでは、影響度の高い欠陥を容易に見つけることが可能な思考法であるHDR法(SQiPシンポジウム2013、HDR法:仮説駆動型レビュー手法の提案)から着想を得て、「欠陥連鎖チャート(Defect Chain Chart:以下DCC)」を考案した。
DCCは欠陥知識を可視化し、欠陥知識同士の関連を表現した図であり、欠陥知識を共有・蓄積・活用するためのものである。
このDCCにより課題の解決が可能かを確認するために実験を行った。DCCを用いてレビューを実施すると、従来のレビューよりも単位時間あたりの重大欠陥の指摘数が上がるという結果を得た。また、実験被験者からは「経験が少ないメンバーに対して有効である」との評価が得られた。これはDCCを用いたレビューが課題解決に有効であることを示唆する。
本論文では、新しい欠陥モデルである欠陥連鎖チャートの利用方法と効果、ならびに今後の展望について報告する。
ソフトウェア開発におけるレビューは、ソフトウェアの欠陥を早期に検出可能な手段として、品質向上・コスト削減・納期遵守に有効である。しかしながら、レビューにおいて影響度の高い欠陥を検出できるかや、検出に掛かる時間の長さはレビューアに依存しているのが現状である。これらの課題について、個々人が持っている欠陥に関する知識(以下、欠陥知識)を組織として有効活用することで解決できないかと考えた。
そこで、本研究チームでは、影響度の高い欠陥を容易に見つけることが可能な思考法であるHDR法(SQiPシンポジウム2013、HDR法:仮説駆動型レビュー手法の提案)から着想を得て、「欠陥連鎖チャート(Defect Chain Chart:以下DCC)」を考案した。
DCCは欠陥知識を可視化し、欠陥知識同士の関連を表現した図であり、欠陥知識を共有・蓄積・活用するためのものである。
このDCCにより課題の解決が可能かを確認するために実験を行った。DCCを用いてレビューを実施すると、従来のレビューよりも単位時間あたりの重大欠陥の指摘数が上がるという結果を得た。また、実験被験者からは「経験が少ないメンバーに対して有効である」との評価が得られた。これはDCCを用いたレビューが課題解決に有効であることを示唆する。
本論文では、新しい欠陥モデルである欠陥連鎖チャートの利用方法と効果、ならびに今後の展望について報告する。
ダウンロード数: 200回
SQuBOK分類 :
紹介文 :
企業のソフトウェア開発現場では、ある一定の品質管理基準を設けて達成すべき品質目標に向けて改善を行うことが一般的である。
しかしながら、基準達成を阻害するソフトウェア欠陥に対しては、何が欠陥であるか欠陥でないかの基準や回避方法が明確に示されないことも多く、品質の確保や改善を難しくしている現実がある。
本研究では、欠陥の定義を明確化するための特性として「基本特性」、また欠陥が混入してから獲得した性質を「混入特性」として整理した「欠陥特性」を提案する。
こうした欠陥が本来持つ性質を正確に定義し、それを踏まえた上での改善活動は、概念だけで語られるような議論を抑制し、現場の実態にあった適切な活動につながることが期待できる。
欠陥特性の有効性検証として、欠陥に対する認識共有の改善と、特性を利用した改善施策の評価を行った結果、提案する欠陥特性の有効性を確認した。本発表では、抽象的な概念である欠陥特性に対してなるべく具体的な事例と、従来の欠陥分類法とのアプローチの違いについて説明する。
企業のソフトウェア開発現場では、ある一定の品質管理基準を設けて達成すべき品質目標に向けて改善を行うことが一般的である。
しかしながら、基準達成を阻害するソフトウェア欠陥に対しては、何が欠陥であるか欠陥でないかの基準や回避方法が明確に示されないことも多く、品質の確保や改善を難しくしている現実がある。
本研究では、欠陥の定義を明確化するための特性として「基本特性」、また欠陥が混入してから獲得した性質を「混入特性」として整理した「欠陥特性」を提案する。
こうした欠陥が本来持つ性質を正確に定義し、それを踏まえた上での改善活動は、概念だけで語られるような議論を抑制し、現場の実態にあった適切な活動につながることが期待できる。
欠陥特性の有効性検証として、欠陥に対する認識共有の改善と、特性を利用した改善施策の評価を行った結果、提案する欠陥特性の有効性を確認した。本発表では、抽象的な概念である欠陥特性に対してなるべく具体的な事例と、従来の欠陥分類法とのアプローチの違いについて説明する。