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SQuBOK分類 :
年度 : 2014年   分科会 : 2013年度第3分科会
紹介文 :
ソフトウェア開発におけるレビューは、ソフトウェアの欠陥を早期に検出可能な手段として、品質向上・コスト削減・納期遵守に有効である。しかしながら、レビューにおいて影響度の高い欠陥を検出できるかや、検出に掛かる時間の長さはレビューアに依存しているのが現状である。これらの課題について、個々人が持っている欠陥に関する知識(以下、欠陥知識)を組織として有効活用することで解決できないかと考えた。
そこで、本研究チームでは、影響度の高い欠陥を容易に見つけることが可能な思考法であるHDR法(SQiPシンポジウム2013、HDR法:仮説駆動型レビュー手法の提案)から着想を得て、「欠陥連鎖チャート(Defect Chain Chart:以下DCC)」を考案した。
DCCは欠陥知識を可視化し、欠陥知識同士の関連を表現した図であり、欠陥知識を共有・蓄積・活用するためのものである。
このDCCにより課題の解決が可能かを確認するために実験を行った。DCCを用いてレビューを実施すると、従来のレビューよりも単位時間あたりの重大欠陥の指摘数が上がるという結果を得た。また、実験被験者からは「経験が少ないメンバーに対して有効である」との評価が得られた。これはDCCを用いたレビューが課題解決に有効であることを示唆する。
本論文では、新しい欠陥モデルである欠陥連鎖チャートの利用方法と効果、ならびに今後の展望について報告する。
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