チュートリアルセッション

スタッフから技術者、マネージャーまで
「いまさら聞けない、知っておきたい」
「なんとなく知っているけれど正しく知らない」をズバリ解決!
本シンポジウムだから実現できたスペシャルな2講演!
講演1

初めて学ぶ信頼性

-その要点と手法-

島川 邦幸 氏
元富士ゼロックス株式会社

ききどころ


製品開発段階をすり抜けた故障は、時間が経って思わぬ時に発生し、お客様の不満や会社の大きな損失に繋がります。これを未然に防ぐことが信頼性の狙いです。
では信頼性を高める(故障を減らし寿命を延ばす)にはどうしたらいいでしょうか。そのために先人たちの知恵で育まれた種々の手法があります。
本講演では信頼性の要点と手法を、信頼性を初めて学ぶ方にも理解していただけるよう、できるだけわかりやすく説明します。
モノづくりに携わるすべての人が信頼性の基本を理解することで、社内のコミュニケーションを密にし、全体で信頼性改善されることを期待します。

講演者紹介

島川 邦幸 氏

1980年 東京理科大 理工学部 数学科卒。

1973年 富士ゼロックス株式会社入社(現・富士フイルムビジネスイノベーション株式会社)約30年間品質保証部に所属し、製品評価/評価技術開発/製品品質審査/品質教育/品質戦略推進に従事。この中でとくに、信頼性試験法・評価法の改善および製品信頼性の改善推進を主要な業務として担当。

2015年退職し、現在,日科技連セミナーにて以下の講師を担当

  • 信頼性セミナー「基礎コース」(2007年より)
  • 品質管理セミナーベーシックコース「信頼性工学」(2010年より)

研究論文や著書(代表的なもの)


  • 「CAREパソコン信頼性解析法」1991年共著:日科技連出版社
  • 「ニュージャパンモデル -サイエンスTQM-」2007年共著:丸善
  • 「信頼性七つ道具」2008年共著:日科技連出版社

所属学会


日本品質管理学会、日本信頼性学会
講演2

SiCパワーデバイスの基礎、故障物理と信頼性評価

木村 忠正 氏
電気通信大学名誉教授

ききどころ


ワイドバンドギャップSiC(シリコンカーバイド)パワーデバイスは、高耐圧、高電力、低損失、小型化、高温動作等の優れた特性により、様々な電力機器への採用が進められています。SiO2酸化膜が絶縁膜として利用でき、基本構造、故障モード及び物理、寿命評価に関してSi(シリコン)パワーデバイスと多くの共通点があります。
一方、SiC結晶特有の積層欠陥、転位の生成、また、ゲート酸化膜/SiC界面欠陥に起因する閾値電圧シフトなど、新たに取り組むべき信頼性課題がまだ多く残されています。
本講演では、SiCパワーデバイスの基本、デバイス構造、SiC結晶の劣化特性、ゲート酸化膜/SiC界面欠陥に起因する特性劣化の故障物理と信頼性評価について文献等における研究発表を基に解説いたします。

講演者紹介

木村 忠正 氏 1971年東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程修了、工学博士(東京大学)電気通信大学専任講師、同助教授、同教授を経て2009年定年退職。
その間、理事、副学長、学長補佐を務める。
2010年JSTプログラムオフィサー(~2016年)。

研究分野


光半導体、オプトエレクトロニクス、CVDダイヤモンド、シリコンフォトニクス、LSI故障物理等

研究論文


超ワイドバンドギャップパワー半導体の台頭 -レビュー(信頼性、vol.46、2023)その他、多数。

著訳書

  • 電子デバイス(木村忠正、朝倉書店)
  • 電子材料ハンドブック(木村 忠正・八百 隆文・奥村 次徳・豊田 太郎(編)、朝倉書店)
  • 信頼性物理(木村忠正監修、門田靖・藤本直伸著、日科技蓮出版)
  • 固体物理学改訂新版(H.イバッハ/H.リュート著、石井力/木村忠正訳、丸善出版)    他

その他


学位:

工学博士(東京大学、1971年)

表彰:

応用物理学会フェロー、功労賞(日本電子部品信頼性センター) 学会、財団活動:応用物理学会、電子情報通信学会、電気学会、IEEE、及び以下。
  • 日本電子部品信頼性センター故障物理研究委員会(現:委員長)
  • RCJ信頼性シンポジウム(現:委員長)
  • 日本信頼性学会編集委員会(編集委員、委員長、現:編集委員)
  • 日本科学技術連盟RQ研究会(運営委員、委員長、現:特別顧問)
  • カシオ科学振興財団(選考委員、現:理事)
  • 電気学会電子回路技術委員会(委員)
  • 公益信託小澤・吉川記念エレクトロニクス研究助成基金(運営委員長)
  • 横断型基幹科学技術団体連合(理事、監事)、
  • 情報通信研究機構高度通信・放送研究開発委託研究評価委員会(評価委員、委員長)

その他特記事項:

  • アレキサンダー・フォン・フンボルト奨学研究員(ドイツ、フライブルグ IAF研究所)
  • 文部省短期留学研究員(オランダ FOM研究所)
  • 瑞宝中綬章(文部省)