近年、複雑化する自動車設計において、車両の複数性能の成立範囲を効率的に導出するセットベース設計法を検討してまいりました。この成果が今回の受賞につながり、大変光栄に思っております。本技術は自動車業界にとどまらず、他の業界にも拡張可能であるため、当シンポジウムで発表させていただきました。この発表が、信頼性や品質向上に少しでも貢献できることを願っています。
また、発表を通じて幅広い業界の研究者から質問やコメントをいただけたことは、今後の研究活動を進める上で非常に有益でした。発表後には参加者との交流会もあり、多くの方々と直接お話しできたことは、大変貴重な機会でした。発表を通じて、自身の取り組みの整理やプレゼンテーション能力の向上、社外の方との交流など、さまざまな成長につながる機会があると実感しています。参加を検討されている方々には、ぜひ参加をお勧めいたします。
一般発表募集
信頼性・保全性・安全性分野のビッグイベントで、
ご自身の研究成果やご経験を発表してみませんか?
ご自身の研究成果やご経験を発表してみませんか?
発表応募締切
2025年2月3日(月)投稿要領
「研究報文」「事例報告」の2カテゴリを募集します。「研究報文」「事例報告」ともに発表時間は30分(発表20分、質疑10分)です。
※プログラム構成により発表時間は変更になる場合がございます。
※日本語の投稿/発表を募集します。
- 研究報文(論文で提出)
信頼性・保全性・安全性に関する新たな提案、既存の方法・技術の実践などを報告する論文です。 - 事例報告(パワーポイントスライドで提出)
実践活用事例、ノウハウなどをまとめた発表です。現在取り組んでいる活動の速報、問題提起等もお待ちしております。原稿の形式は、スライド形式のみです。
募集テーマと内容例
信頼性・保全性・安全性に関する、以下のテーマに関連する「研究報文」と「事例報告」を募集いたします。1年に1回のこのイベントをうまくご活用ください。他にも信頼性・保全性・安全性に関するテーマであれば、大歓迎です。奮ってご投稿ください。-
1.マネジメントと組織
- 品質保証(体系)や信頼性・保全性・安全性管理におけるあるべき姿の提案や、それらを実際のプロセス改善に適用した内容。
- 信頼性・保全性・安全性管理を推進する組織の問題点やその克服を目指した提案。
- リスクアセスメントやデザインレビューなど、管理技法そのものの改善提案や、具体的なプロセスへの適用により効果が表れた事例。
- 新規産業・事業分野における信頼性目標を含む信頼性プログラムの新しい考え方や立案方法の提案。
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2.設計創りこみ技術
- 新しい信頼性・安全性の設計技法の提案、例えば、新しいモデリング手法やシミュレーション技術に基づく最適設計の技法を、実際の製品開発や工程設計・管理、さらには設置・運用に適用した内容。
- 信頼性・安全性の設計技法を複合的に実際のプロセスに活用することにより、新しい考察や実際の効果が認められた手法の提案や事例紹介。
- ストレスを可視化する計測・シミュレーション技術を開発することにより、厳密な寿命設計が可能となった事例。さらにはその技術の応用事例。
- 様々な電子制御システム (自動車、情報・エネルギーインフラ、交通など)における、高信頼性設計技術、機能安全・SOTIFなど安全性設計技術の開発。
- 保全作業を考慮した保全性設計や長期使用を前提とした安全設計の提案。
- 高度なDXデジタル設計におけるシミュレーション技術群の活用、提案。
- ハードウェアとソフトウェアの協調設計を応用することにより、従来よりも大きなシステムの枠組みで、最適化を実現する技法の構築や適用事例。
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3.運用支援技術とヒューマンファクター
- ドローンを利用したモニタリングなど、新技術による状態監視保全の提案や事例。
- エラープルーフ設計など安全性を阻害するヒューマンエラーの防止技術や、ヒューマンマシンインタフェースの改善に関する内容。
- 運用担当者や保全担当者、使用者への新しい教育、訓練方法の提案。
- 運用支援を通して担当者の安全対応能力の向上を目指した設計の工夫や事例。
- ヒューマンエラーなど人の要素を含む全体システムの信頼性予測や設計手法。
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4.信頼性・安全性試験と故障・事故解析
- 新たな故障解析技術(新原理、分解能・精度向上等)の開発・提案に関する内容。若しくはその技術の応用事例。特に集積回路における故障位置の検出技術やミクロな領域における観察・分析技術の応用。
- 新たな信頼性試験技術(複合ストレス、再現性大、短所要時間等)の開発・提案に関する内容。若しくはその技術の応用事例。
- 従来の信頼性・安全性の試験・測定・解析技術を複合的に活用することによる、当該のシステムやデバイスにおける不具合の新たな考察事例や、実際の改善事例。
- システムやデバイスにおいて、新たに発見・解明された故障メカニズムや安全事故発生メカニズムの解析事例。
- 従来の技術に比べて,品質工学等を用いることによる信頼性の最適化アプローチ法や簡易アプローチ法、さらには信頼性試験法方法・条件の探索。
- ソフトウェアとハードウェアを含むシステムに関する安全性及びリスクの妥当性確認、さらには適合性確認事例。
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5.信頼性・保全性・安全性に関するデータの利活用
- 少数データを解析するための統計手法など、新たな確率・統計モデルや解析手法の提案、あるいは有効性の実証に関する内容。
- 理論的に統計手法を検証した事例や、それらを基に各種統計解析を実際の問題に適用する有効性を証明した事例。
- 市場、もしくは工程における信頼性・保全性データの収集、データベース化、解析方法や積極的な活用に関する新たな提案、それらを実際の開発・生産の改善に応用した事例や統計的に検証した事例。
- ビッグデータ・AI の利活用により信頼性・保全性に関する新たな知見を得た事例。それらを基にプロセス改善に繋げた事例。
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6.信頼性と関連の深い分野
- 社会インフラ、建築・建設分野、素材・材料、環境保全、エネルギーなど、多様な応用分野での研究発表を歓迎する。
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上記以外の、信頼性・保全性・安全性の向上に寄与する考え方、理論、応用事例、手法
最近注目される報告内容
(詳しくは上記「発表テーマと内容例」をご参照ください)
- パワーデバイスの熱及び応力解析による高信頼性化研究
- 各種先進技術(ロックイン利用熱解析、3次元アトムプロープ(3D-AP)、など)を使ったLSI故障解析
- はんだ実装における、熱・機械疲労・衝撃破壊や亀裂進展に関する評価・解析 技術
- 信頼性設計手法(FMEA・FTA・など)の発展とそれを活用した活動・設計管理システム
- 品質工学手法(直交表、SN比など)を導入した信頼性評価・解析技術
- リスクアセスメント技法(R-Map、FMEA等)を活用したリスクマネジメント
- 機械・構造系材料への、シミュレーション・計測技術の適用と、材料評価技術
- ワイブル解析を基に寿命以外に発展させた統計的データ解析技術
- 安全・安心な社会インフラ構築のためのビックデータ解析
発表者の特典
❶ アブストラクトで応募できます
本シンポジウムは、アブストラクトで応募でき、本文を書く前に採否が決まります。また、アブストラクトの査読結果は産・学の専門家によるコメントを付けて投稿者に通知いたしますので、その後のフルペーパー執筆の参考になりますし、もし採用されなかったとしても、今後のステップアップに活用できます。
❷ スライドのみでも投稿できます
投稿区分として「研究報文」と「事例報告」の2つを用意しています。「事例報告」についてはスライドのみで投稿できます(いずれもアブストラクトの段階で採録のための査読を行います)。
❸ 発表者は、ご本人に限り5,500円(税込)でシンポジウムに参加いただけます!
発表者は、ご本人に限り5,500円(税込)でシンポジウムに参加いただけます!一般参加費 41,800円(税込)のところ、発表者はご本人様に限り、特別参加費でご参加いただけます。
共同執筆者の方は、発表1件につき1名様のみ 19,800円(税込)でご参加いただけます。 ※発表者の変更・申込キャンセルは原則としてお受けできませんのでご了承ください。
❹ 発表者同士の交流が図れます
シンポジウム両日「ネットワーキング」を開催!リアルなコミュニケーションの場をご提供します。意見交換、情報収集にご活用ください。 ※交流会は発表会場(日科技連・東高円寺ビル)で行います。「発表者×共同執筆者×司会者×組織委員」限定のイベントです。
表彰/発表者の声
本シンポジウムでは、発表された全研究報文、事例報告の中で、内容の優れた発表を選考し、翌年のシンポジウムで表彰しています。※第53回シンポジウムの各賞受賞者はこちら
学術賞/技術貢献賞(内容によってどちらかが授与されます)
聴講者による一般発表への評価は高く、発表者からも「発表してよかった」とのお声をいただいています!
トヨタ自動車株式会社Mid-Size Vehicle Company
MSプラットフォーム開発部 PF性能開発室 主任(第53回RMS優秀報文賞受賞)
MSプラットフォーム開発部 PF性能開発室 主任(第53回RMS優秀報文賞受賞)
トヨタ自動車株式会社 Mid-Size Vehicle Company
MSプラットフォーム開発部 PF性能開発室 グループ長
MSプラットフォーム開発部 PF性能開発室 グループ長
白石さん、この度は「優秀報文賞」の受賞、誠におめでとうございます。日本科学技術連盟主催の信頼性・保全性・安全性シンポジウムでは、普段接する機会の少ない幅広い研究機関や業種の専門家の方々から、多くの刺激やフィードバックを受けられたことと思います。また、このような場で自身の取り組みやプレゼンテーションが評価されたことは、大きな自信につながったことでしょう。シンポジウムでの発表は、白石さんの成長や技術の発展に寄与するだけでなく、私たちのチーム全体にとっても大きなプラスになると確信しています。今回の経験を糧に、今後も新たな挑戦を続け、技術力を一層高めていかれることを期待しています。
申込・発表までの流れ
■ 発表申込(研究報文・事例報告)
2025年2月3日(月)まで
- アブストラクト記入用紙へのご記入後、申込先(申込システム)よりお申込みください。
- 申込受付後「Web登録受理メール」(自動返信)が届きます。指定先にアブストラクトをアップロードしてください。
- 発表申込から1日経過後も「Web登録受理メール」が届かない場合は、rms-sympo@juse.or.jp宛メールでお問い合わせください。
-
アブストラクト記入用紙をご利用ください。A4判の用紙 に図表を含め、2枚以内(1,500~2,000字程度)におまとめください。
※アブストラクト記入用紙1ページ目記載の「発表応募に際してのご連絡」をご確認ください。 - 「発表者名(会社名)」「申込種別」「発表分野」「発表タイトル」をご記入の上、
- ねらい(解決しようとする問題あるいは研究・開発の目標・目的を明確に)
- 実施概要(工夫した点がわかるようにアウトラインとサマリーを)
- 結論(得られた効果、意義)
- 提出前に事前に社内等のレビューを受けていただくことをお勧めいたします。
- 内容が、特定の個人や企業等が開発したツールや商品・製品の宣伝活動を意図した応募は対象外です。応募はご遠慮いただくようお願いいたします。
■ レビュー結果通知
2025年4月中旬頃
レビュー結果と原稿執筆要領を送付いたしますので、それをもとに報文/事例報告資料(スライド)を作成してください。
- 研究報文:A4判の用紙に図表を含め、6枚以内におまとめください。
- 事例報告:パワーポイント等で24スライド以内におまとめください。
■ 原稿提出
2025年6月23日(月)必着
完成原稿をご提出ください。
■ 発表
2025年7月17日(木)or 18日(金)
テーマ等によってRMSシンポジウム組織委員会で発表日時を決定させていただきます(4月下旬予定)。
申込み・問合せ先
一般財団法人日本科学技術連盟 54RMS担当〒166-0003 東京都杉並区高円寺南1-2-1
TEL:03-5378-9850
E-mail: rms-sympo@juse.or.jp