クオリティフォーラム 2021
企画セッション
第1日目
A会場
品質で勝つ!これからの品質経営を考える
~「令和大磯宣言」後の日本産業界競争優位への道〜
「品質経営研究会」が示す、これからの品質経営の進め方
~品質経営をどう測るか~
佐々木 眞一 氏
トヨタ自動車㈱ 元副社長
一般財団法人 日本科学技術連盟 理事長
一般財団法人 日本科学技術連盟 理事長

社会やお客様のニーズに素早くお応えする「もの造り」は、品質経営の根幹で統計的手法と組織的な取り組みを統合したTQMはそれを支える大きな力となりました。20世紀終盤に起きた社会やお客様の価値観(ニーズ)の変化は、それまで日本の産業が得意としてきた「品質の良い製品を量産することでコストを低減し競争に勝つ」というビジネスモデルは通用しなくなり競争力が急激に低下してしまいました。その中にあってもモノからコトへと言われる価値観の変化に素早く対応し業績を上げている企業が実践する「コト価値時代の品質経営」と「それを支えるTQMとは」の研究結果をお話します。
コニカミノルタの顧客価値創造と組織能力向上
杉江 幸治 氏
コニカミノルタ株式会社
上席執行役員 品質本部長
上席執行役員 品質本部長

「アクシアル リテイリングにおける品質経営」
原 和彦 氏
アクシアル リテイリング株式会社
代表取締役社長
代表取締役社長

40年にわたって培ってきたTQMを原点に、お客様への新たな価値の提供と組織能力の向上で経営に磨きをかけてまいります。
3者とフロアによる総合討論(パネル)

【コーディネーター】鈴木 浩佳 氏
トヨタ自動車株式会社
モノづくり開発統括部 主査
モノづくり開発統括部 主査
B-1会場
デジタルトランスフォーメーション(DX)による
新しい価値の創造 Ⅱ
ニューノーマル時代の製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)と東芝の取り組み
福本 勲 氏
株式会社東芝
デジタルイノベーションテクノロジーセンター
チーフエバンジェリスト
デジタルイノベーションテクノロジーセンター
チーフエバンジェリスト

「製造業DX調査」から見えた現場の「本音」と「課題」
三好 敏 氏
日経BP 総合研究所
クリーンテックラボ 上席研究員
クリーンテックラボ 上席研究員

デジタルトランスフォーメーションによる価値創造への挑戦
髙山 茂樹 氏
旭化成株式会社
代表取締役 兼 副社長執行役員 技術機能部門統括
代表取締役 兼 副社長執行役員 技術機能部門統括

既に、最近の品質要求は、お客様からだけではなくステークホルダーとしての“社会”からも、カーボンニュートラルあるいはリサイクルという新たな価値を要請されています。これに応えるには、製品設計、製造プロセス、運転管理、さらには市場での使われ方にまで踏み込んだ変革が求められます。ここでの品質管理・品質保証においては、バリューチェーン全体の最適解を見出す必要があり、そのための手段がデジタルトランスフォーメーションです。
以上の視点を元に、我々が取り組むデジタルトランスフォーメーションによる価値創造の挑戦を紹介します。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
【コーディネーター】福本 勲 氏
株式会社東芝
デジタルイノベーションテクノロジーセンター
チーフエバンジェリスト
デジタルイノベーションテクノロジーセンター
チーフエバンジェリスト

B-2会場
トップが語る「質向上」に向けた取組みと課題
デミング賞挑戦を通じた顧客価値の提供で「品質至上を実現」
~次の100年へバトンをつなぐために~
石原 光章 氏
アート金属工業株式会社
EA(エグゼクティブ アドバイザー)
「2020年度デミング賞受賞」
EA(エグゼクティブ アドバイザー)
「2020年度デミング賞受賞」

新製品立ち上げ業務改善を通した体質強化
~常に成長できる会社づくりを目指して~
望月 郁夫 氏
トヨタ紡織九州株式会社
取締役社長
「2019年度日本品質奨励賞 TQM奨励賞受賞」
取締役社長
「2019年度日本品質奨励賞 TQM奨励賞受賞」

今回はその活動の主な柱である「高い目標設定とトップによる活動の牽引」「仕事の流れの整理と標準化」「フロントローディングをはじめとした新製品立ち上げ業務の改善」といった活動内容とその成果を紹介させて頂きます。
東海理化が考える「日本のモノづくり」の現状と課題
~勝ち残りをかけた仕入先との二人三脚~
二之夕 裕美 氏
株式会社東海理化
代表取締役社長
代表取締役社長

東海理化も自身の勝ち(価値)残りをかけ、「既存事業での利益確保」「新事業への挑戦」に取り組んでいます。
しかし、足下のオペレーションの体質を強化し、良いモノを造り、しっかり稼ぐためには、パートナーである仕入先(大半が中小企業)と運命を共にし、困りごとをオープンにして品質・生産性等の現場力を高める活動に取り組んでいかなければ生き残っていけません。
本講演では、上記内容について、具体事例を基に「東海理化と仕入先様の取組み」について紹介します。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
【コーディネーター】棟近 雅彦 氏
早稲田大学 理工学術院 教授

C会場
TQMのコアツール「方針管理」の重要性を改めて考える
~日常管理、機能別管理との効果的活用も含む
-JAQ連携セッション-
日常管理/方針管理の今日的問題/課題と対応の方向性
光藤 義郎 氏
元 文化学園大学 特任教授
一般財団法人 日本科学技術連盟 嘱託
一般財団法人 日本科学技術連盟 嘱託

コーセルにおけるTQM活動の改善に向けた取り組み
~方針管理と人財育成~
清澤 聡 氏
コーセル株式会社
取締役
TQM推進室 室長
取締役
TQM推進室 室長

またそのような中にあって、変化に対応した経営目標・戦略を策定し、これを実現するための「方針管理」活動自体を見直していくことが求められ始めています。
弊社では、1983年の「方針管理」導入以来、38年間にわたり「方針管理」活動を進めてきましたが、以下の①~④の問題・課題を抱えながら現在に至っており、まさに変革に向けた取り組みを開始したところです。今回は、成功事例のご紹介ではなく、今後の「方針管理」のありたい姿について弊社の取り組みをもとに、皆さんとともに考える場、機会としたいと考えています。
〔問題/課題の認識〕
① 経営視点での全社横ぐし問題/課題抽出と方策展開(部門間連携)のあり方
② 目的―問題/課題―アクションの関係性、構造化の質向上(論理的アプローチ重視)
③ 部門の果たすべき機能・役割における重要指標の見える化
④ 活動プロセスの質向上(科学的問題・課題解決力を高める実行力)
トヨタ九州におけるビジョン実現に向けた方針管理の取り組み
原田 聡 氏
トヨタ自動車九州株式会社
経営企画本部長
経営企画本部長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
【コーディネーター】光藤 義郎 氏
元 文化学園大学 特任教授
一般財団法人 日本科学技術連盟 嘱託
一般財団法人 日本科学技術連盟 嘱託

D会場
第27回 品質機能展開シンポジウム
コーディネーター:渡辺 喜道(山梨大学大学院)
品質機能展開の基礎と活用
木内 正光 氏
玉川大学
経営学部国際経営学科 准教授
経営学部国際経営学科 准教授

本講演では、QFDの基本概念、活用の仕方、今後の動向などについて解説します。講演終了時にQFDへの理解が少しでも深まり、他の講演や文献などの事例が読みやすくなれば幸いです。
「形で考えない設計研究会」におけるQFDの活用
岡 建樹 氏
株式会社ISIDエンジニアリング
技術アドバイザ
技術アドバイザ

「形で考えない設計研究会」では、自動車の音振動を含む複数の現象について、上記の考え方で進めております。その中で、対象とする現象のカラクリ解明の結果を二元表群に落とし込んで、音振動を含む複数現象の最適化を図る取組を行っています。
それらは、QFDの拡張・展開(QFD-Advanced)手法の適用のひとつの姿であると考えています。その検討状況を紹介します。
ワコムにおけるソフトウェア評価へのQFD活用
~シンプトン分析とデザインアプローチ~
山本 高廣 氏
株式会社ワコム Engineering Design Quality
シニアエンジニア
科学工学技術委員、QFD Green Belt
シニアエンジニア
科学工学技術委員、QFD Green Belt

シーズドリブンQDによる KoT カット OPAW 水晶振動子の
用途開発
~自社のユニークな技術を活かせる新規事業機会の創出の取り組み~
芦沢 英紀 氏
リバーエレテック株式会社
商品開発部 部長
商品開発部 部長

第2日目
A会場
失敗から学ぶ成功への道 Ⅲ
~企業事例に学ぶ失敗学実践による未然防止~
JR西日本における、失敗学の取り組み事例について
後藤 幸雄 氏
西日本旅客鉄道株式会社
近畿統括本部 安全推進室 担当室長
近畿統括本部 安全推進室 担当室長

「失敗学」では特に、発生事象から教訓を抽出し、一般化・上位概念に上ることで、水平展開が可能となるという長所が注目されがちですが、我々は「言い訳から人の行動に着目して分析する」という、事象を分析する際の視点が最も重要であり、我々に不足していると感じ、分析する際の重要な考え方・手法として展開を図っている最中です。
今回は道半ばではございますが、当社での取り組みを紹介させていただきます。
日鉄テックスエンジにおける 失敗学の導入・推進と今後の取組み
熊倉 政宣 氏
日鉄テックスエンジ株式会社
技術本部 品質管理部長
技術本部 品質管理部長

弊社においては、多岐にわたる業務を行う中で様々な品質トラブルが発生することがありました。そのため 2018 年から失敗学を導入し、安全・品質最優先の浸透に向けて取り組みを開始しました。この 3 年間は濱口先生のご指導による失敗学実例検討会を定期的に開催し、主に社内品質トラブルの分析と未然防止の取り組みを続けております。今回の発表では、弊社における失敗学の導入の経緯、社内への展開状況、実業務への組み込み、従来の品質トラブル対策との比較、今後の課題等について報告し、弊社におけるはまり易いワナの事例などについても紹介致します。
IHI 資源・エネルギー・環境事業領域における
失敗学による未然防止への取り組み
井戸 伸和 氏
株式会社IHI
資源・エネルギー・環境事業領域 品質保証部 主査
資源・エネルギー・環境事業領域 品質保証部 主査

3者とフロアによる総合討論(パネル)
【コーディネーター】濱口 哲也 氏
株式会社濱口企画
代表取締役
代表取締役

B会場
グローバルでの競争優位を目指す設計・開発革新
これからのモノづくりにおける課題と期待
-内閣府SIP(Ⅰ期)「革新的設計生産技術」の取り組みを中心に-
佐々木 直哉 氏
株式会社日立製作所
研究開発グループ シニアアドバイザ
研究開発グループ シニアアドバイザ

とりわけ、価値の多様化、ハードからデータ、サービス、ソリューション等へのシフトの流れの中で、これからのグローバルに勝てる製造業をどのように描いて行くかが問われており、持続性科学として、新たなものづくりの考え方が必要になってきている。
本講演では、上記背景に呼応するためのアプローチを考える上で、原点に返り、技術開発プロセスとして、内閣府SIP第1期「革新的設計生産技術」プロジェクト例を中心に、イノベーションにつながるものづくりのあり方を紹介する。
マツダにおける選択と集中による開発革新
人見 光夫 氏
マツダ株式会社
シニアイノベーションフェロー
シニアイノベーションフェロー

新時代を生き抜くための、
お客様ファーストの新製品開発から商品開発までのプロセス変革
-開発設計生産性革命のためのプロジェクト型品質マネジメント手法(PQM)
江間 裕通 氏
リコーテクノロジーズ株式会社
執行役員 プロダクト事業本部 本部長
執行役員 プロダクト事業本部 本部長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
【コーディネーター】藤井 暢純 氏
合同会社グローバル品質経営研究所 代表
一般財団法人日本科学技術連盟 嘱託
一般財団法人日本科学技術連盟 嘱託

1)世の中のニーズの多様化とグローバル化への対応とは
2)製品に求められる機能や品質・性能も高度化かつ複雑化
3)製品開発における開発スピードの向上と求められるコストダウン、品質確保
4)従来の延長でなく、製品開発プロセスの変革とイノベーションの加速
以上を進めて行く中で、フロア、視聴者からの質問を中心に、開発設計生産性のイノベーション事例などについて、短い時間では語りつくせなかったポイント及び具体的な成果、更に課題をどう克服したかについて時間が許す限り、引き出せる方向でディスカッションを進める予定です。視聴者、フロアからの積極的な参加を期待してます。
2)製品に求められる機能や品質・性能も高度化かつ複雑化
3)製品開発における開発スピードの向上と求められるコストダウン、品質確保
4)従来の延長でなく、製品開発プロセスの変革とイノベーションの加速
C会場
持続的な企業価値の向上のためのSDGsの取り組み
Society 5.0 を通じたサステイナブルな資本主義の確立とSDGsの達成
長谷川 知子 氏
一般社団法人 日本経済団体連合会
常務理事
常務理事

フォーラム聴講者である企業の方々に向けて、経団連が2017年11月に改定した「企業行動憲章」から、「持続可能な経済成長と社会的課題の解決」、「人権の尊重」、「経営トップの役割と本憲章の徹底」に焦点をあてて、具体的に説明していきます。また、どのように企業が実践しているのか、アンケート調査結果や事例も紹介します。
東レグループのサステナビリティ・ビジョン
須賀 康雄 氏
東レ株式会社
取締役 専務執行役員 経営企画室長
品質保証本部長 HS事業開発推進室統括
取締役 専務執行役員 経営企画室長
品質保証本部長 HS事業開発推進室統括

自らの成長によって、世界の持続可能性に負の影響を与えない努力を尽くすとともに、「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」との企業理念の下、全世界のパートナーとともに、パリ協定や国連SDGsをはじめとする世界的目標の追求のために、全力を尽くしています。
世界的な課題の解決に貢献するために、東レグループが取り組む活動について紹介します。
サラヤにおけるSDGsへの取り組み
牧野 敬一 氏
サラヤ エスビーエス株式会社
TQM推進部 TQM推進室 室長
TQM推進部 TQM推進室 室長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
【コーディネーター】今野 勤 氏
神戸学院大学
経営学部 教授
経営学部 教授

SDGsが企業に求めるのは、事業そのもの(本業)による社会課題解決企業が取り組むべきは「持続可能な経営」である。SDGsはあくまでも「活用するもの」であることは言うまでもないことだが、持続的な企業価値向上のために各企業が取り組むべく事項について先進企業の講演と経団連の指針を通じて明らかにしていく。
本企画セッションは3つの講演と、パネルカッションからからなり、以下の通りである。
講演① 長谷川 知子 氏 日本経済団体連合会常務理事
「Society5.0を通じたサステイナブルな資本主義の確立とSDGsの達成」
講演② 須賀 康雄 氏 東レ㈱ 専務執行役員経営企画室長、品質保証本部長、HS事業開発推進室統括
「東レグループのサステナビリティ・ビジョン」
講演③ 牧野 敬一 氏 サラヤ エスビーエス㈱ TQM推進部 TQM推進室 室長
「サラヤにおけるSDGsへの取り組み」
パネルディスカッション
登壇された3氏とコーディネーターで、フロアおよびオンラインからの質問に答える形でデスカッションを進めていく。ふるってデスカッションにもご参加していただきたい。
D会場
経営戦略としての働き方改革の実践 Ⅱ
生産性と満足度を高めるリモート実践マネジメント
大塚 万紀子 氏
株式会社ワーク・ライフバランス
取締役・パートナーコンサルタント
取締役・パートナーコンサルタント

そこで、本セッションでは、「リモートワーク」というビジネスでの新たな働き方の前提を確認しつつ、メンバーの生産性・満足度を高めるマネジメントのポイントについてお話しいたします。
この機会にあらためて、働き方改革の必要性、生産性向上のカギ、リモートワークでのマネジメントのコツはどこにあるのか、ご一緒に探ってまいりましょう。
「月曜日が楽しみな会社にしよう!」
知的生産性を飛躍的にあげ、現場にゆとりを創る
全体最適のマネジメント理論TOC
岸良 裕司 氏
ゴールドラット・ジャパン CEO
アニメーション制作プロデューサー
アニメーション制作プロデューサー

『ザ・ゴール』は経営危機の逆境から飛躍への物語ですが、この中で紹介されている全体最適のマネジメント理論TOC(Theory Of Constraints)はモチベーションとコラボレーションを職場に創り、「月曜日が楽しみな会社」にすることを可能にすることをご紹介します。
- 逆境から飛躍へー目覚ましい事例の数々
- 全体最適のマネジメント理論TOCとは
- なぜ知的生産性倍増が可能なのか 実証実験
- ゴールドラット博士が語るデミング博士の偉業
- 数字で表せないことにこそ本質がある「月曜日が楽しみな会社にしよう!」
過重労働から“超”ホワイト企業へ
~「残業ゼロ」「男性育休100%」達成からの幸せな「増収増益」~
坂田 匠 氏
株式会社サカタ製作所
代表取締役社長
代表取締役社長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
【コーディネーター】大塚 万紀子 氏
株式会社ワーク・ライフバランス
取締役・パートナーコンサルタント
取締役・パートナーコンサルタント

本総合討論では、働き方改革の本質とはどのようなものか、経営者としての意識転換のポイントはどこにあるのか、具体的取り組みを進める際にマネジメントとしてどのような役割を担う必要があるのか、などを取り上げ、登壇者・会場の皆様の意見を聞きながらパネルディスカッションを進めてまいります。