企画セッション
「顧客価値創造と組織能力の獲得・向上」を実現する
品質経営の姿を探る
~3社でのBM(ブランドマネジメント)活動全社展開に学ぶ~
セッションの趣旨
日科技連では、第109回品質管理シンポジウム(2019年12月)において、「顧客価値創造と組織能力強化の連携による企業存在価値の最大化~これからの品質経営の枠組みの提案~」をテーマに議論を行い、「令和大磯宣言」として、これからの品質経営の在り方について提言を行った。これは、これからの品質経営は、企業存在価値を最大化していくためには、顧客(社会)価値を創造し、それを実現するための組織能力を獲得・向上していく必要があるという内容であり、今後の日本企業が生き残っていくたに必要となる考え方である。
本セッションでは、「これからの品質経営」の姿である、品質経営(顧客価値創造+組織能力の獲得・向上)の実践に有益なBM活動に取り組んでいる先進企業3社の実践事例を通じて、今後の日本企業が生き残っていくための方向性を議論していく。そして、BM活動を多くの組織に取り組んでもらうための一助としていきたい。
こんな方にオススメです!
- ①TQM推進、製造、生産技術、設計、開発部門、経営企画部門の方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- 大変革時代、このままでは生き残っていけないのはわかっており、社内で議論を進めているが、何をどう行えばよいかわかっていない。
- 「顧客価値創造・組織能力の獲得」とは、具体的に何をすれば実現できるのか知りたい。
- BtoB、部品メーカーの我社にとって、顧客価値創造をどう考えればよいのか知りたい。
- 顧客価値創造活動を全社的に展開したいが、ごく限られた部門だけの取り組みとなっている。
- コト価値の品質を担保するためのハードルが高く、難しい。
「お客様に選ばれ続ける存在を目指す」 コマツの顧客価値創造
(ブランドマネジメント)活動
常務執行役員
建機ソリューション本部長
当社は2007年から、「お客さまにとってなくてはならない存在を目指す」顧客価値創造活動をブランドマネジメント活動(BM活動)として推進しています。今年16年目をむかえるこの活動は、グローバルな規模で行われており、お客さまのニーズに応えるサービスやソリューションの検討や改善、DXによるお客様の現場の効率化検討、人材育成にも貢献しています。
本プレゼンテーションではコマツのBM活動の概要、これまでに直面した課題や対応策、この活動が当社の事業にもたらした効果についてお話しします。
コニカミノルタにおけるBM活動の紹介
DW-DX事業本部
シニア・アドバイザー
パナソニック ホールディングスグループにおける 品質経営の取組み
- 経営基本方針に基づく、品質経営活動 -
執行役員
品質・環境・CS担当
気候変動を含む地球環境問題の解決や、くらし、仕事をするすべての人々の快適と安心、心身の健康と幸福、すなわちウェルビーイングへ貢献していく。そのためには事業を通じ、お客様や社会にサステナブルな形で新たな価値を提供し続けてゆく必要があります。
パナソニックグループには、多種多様な事業があり、お客様へのお役立ちも多様性に富んでいます。これらを成功に導くため、再現性のある価値創造プロセスのフレームワーク構築を目指し、共通の理解を図りつつ、独自の工夫を行い進めてきました。
当社経営理念を基盤とした、これら価値創造の取組みについてお話したいと思います。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
代表取締役
デジタルトランスフォーメーション(DX)による
新しい価値の創造 Ⅳ
セッションの趣旨
あらゆる産業において、新たなデジタル技術でこれまでにないビジネス・モデルを展開する新規参入者が登場したことで、ゲームチェンジが起ころうとしています。
こうした中で、各企業は、競争力維持・強化のために、デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)をスピーディーに進めていくことが求められています。
また、新型コロナウイルスの感染拡大によって消費行動が大きく変わったことで、デジタルトランスフォーメーション(DX)の巧拙が企業の明暗を分けています。
本セッションでは、産業界でのDXの機運が高まっている中、企業の実践事例を紹介することにより、産業界におけるDXの推進はどのように行うべきなのか、特に新しい価値の創造を実現するためのポイント、またビジネスモデルの変革に伴うソフトやシステムの開発および品質保証体制はどうあるべきかについても議論を行います。
こんな方にオススメです!
- ①TQM・品質管理・品質保証部門、新規事業開発部門、経営企画部門、ソリューションビジネスの検討を迫られている事業部の方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- DXとは、我が社に置き換えた場合どういうことで、どう取り組む必要があるのかわからない。
- ビジネスモデル創造にDXをどう活用すればよいのか知りたい。
- トップから「我が社でもDX導入を早急に検討せよ」と指示があったが、どのように検討を進めてよいのかわからず、各社の事例を参考にしたい。
- 新しいビジネスモデルのアイデアが出来たとしても、実践のハードルが高く、“絵に描いた餅”になってしまうことが多い。
データドリブン型 理論値生産活動で進める
バリューイノベーションファクトリー
~現場の実践経験知とデータから導く因果仮説と検証 サイクルの実現~
生産技術本部 設備技術部 兼)生産技術企画部 部長
我々のDX活動初年度(2018年)はまさしくこの状況に代表される失敗を経験し、2019年、活動に対する考え方を再定義した。
再定義ポイント)
1.現場に根付いた 理論値生産活動とデータ利活用を紐づける概念の整理
2.DX技術開発を内製化に舵を切り、手の内化した技術を現場経験豊かな人材に教育・育成を行う
3.主役は”人”:現場経験豊かな人財が”現場サイエンティスト”となり 分析・因果仮説・アクションを実行する
再定義プロセスを通じて現場がデータドリブンで新価値を生み出す工場を“Value Innovation Factory”と名付け、本講演ではその詳細を紹介する。
AGCが挑むモノづくり企業のDX
~イノベーティブなエクセレントカンパニーを目指して~
デジタル・イノベーション推進部 デジタルソリューション部長
本講演では、AGCのDX方針、デジタル人財育成、具体的なDXの取り組みなどについて紹介します。
中外製薬の「DXの“全社ごと”化」
デジタルトランスフォーメーションユニット デジタル戦略推進部 部長
3者とフロアによる総合討論(パネル)
クリーンテックラボ
上席研究員
トップが語る我が社の品質経営
セッションの趣旨
品質経営の推進には、トップのリーダーシップ発揮と正しい理解が不可欠であることは言うまでもありません。
本セッションでは、登壇者が経営トップとして、なぜ品質経営やTQM活動が必要なのか、如何に旗振りを行っているのか、それぞれが考えるトップの役割・機能とは何なのか、また、マネージャ層に対する期待等をご紹介をいただきます。
本フォーラムの主参加者層である部・課長(マネージャー)が上記メッセージを受け、明日からの自身の行動に活かしていただくと共に、各社の品質経営、将来計画、TQM推進などにおける問題点とその解決策等を聞くことによって、自社への展開のヒントを得ていただきたいと思います。
こんな方にオススメです!
- ①TQM推進部門、製造・生産技術・設計・開発部門、経営層の方 ※デミング賞、日本品質奨励賞の受審を視野に入れている企業も含みます。
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- TQMを導入し、長年継続してきてはいるが、形骸化の感があることは否めず、それを打破する方法を知りたい。
- “TQMは古い、過去のもの”というイメージがあり、現代でも通用するツールなのかを知りたい。また、推進することによる具体的な効果を知りたい。
- 品質経営と聞くとなにか難解なイメージがあり、全従業員をどうやって一つにまとめているのかが知りたい。
- デミング賞、日本品質奨励賞へ挑戦するためには、どの程度の活動と成果が必要なのかを知りたい。
“まごころ医療”を実現し
“選ばれる病院”へ
院長
近年、医療を取り巻く環境が厳しさを増す中で、地域における使命を果たすため、当院は“2025年度ビジョン”を「Patient Firstを追求し、選ばれる高度急性期・急性期病院」と定め中長期計画を策定しました。ビジョン達成を目指し、TQMを推進強化して中長期計画を実行し、この取り組みは病院初の2022年度「デミング賞」受賞につながりました。
Patient Firstを追求し、最適で質の高い“まごころ医療”を提供して、“選ばれる病院”を目指す当院の品質経営を、TQMを活用した中長期計画実行の取り組みとともにご紹介します。
アイホンにおけるTQMの推進
~デミング賞挑戦と受賞後の取り組み~
代表取締役社長
そこで、そうした状況を打破するためにもTQMの考え方を再徹底することが必要と判断し、2015年にTQMの再活性化を宣言、更なる発展に向けたマイルストーンとして2度目のデミング賞の受賞を目指すことと致しました。2018年にデミング賞を再受賞するまでのプロセス、およびその成果について事例を交えてご紹介致します。
【お客様要求品質第一に徹する】 人々の再生物語
~再点火反転攻勢連戦猛進~
代表取締役社長CEO兼
グループCEO
奇跡のもたれあい、とは、自動車用点火コイルを主としたダイヤモンド電機と、太陽光発電用ハイブリッド蓄電システムを主とした田淵電機の組合せが生み出した新たなビジョン【車と家をものづくりでつなぐ】のもとで、上場企業二社同時再生が果たされ、且つ上記ビジョンが具現化されつつあることを表します。
此度は、私が2016年6月に社長就任後一週間で策定した社長三大方針の一である【お客様要求品質第一に徹する】に、企業再生の困難の中、挙社一致品質保証体制にて「働く仲間達」みんなが取り組んできたものづくり、連戦猛進激動の日々を紹介させて頂きます。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
経営学部 教授
時間は45分と短いですが、フロアからの意見・質問も交えて進行してきます。
「共創」による、究極のコト価値開発、設計デザイン業務の変革
~卓越した顧客体験を実現するためのエクセレントサービスの設計~
セッションの趣旨
2021年6月にISO 23592とISO/TS 24082と呼ばれる「サービスエクセレンス規格」が発行され、同年11月にはJISも策定されました。これは、卓越した顧客体験の創出を通じてファンを増やすための優れた組織とサービスづくりに関する標準であり、顧客満足を実現してきた品質管理とサービスマネジメントの次の高みを目指すものです。
組織が「サービスエクレセンス」を獲得することで、エクセレントサービスの設計活動が展開され、ポジティブな感情を伴う顧客体験の提供がなされ、顧客満足を超える「デライト≒喜び・感動」を顧客が感じることができます。そして、この感情は顧客に組織への信頼を抱かせ、リピーター・推奨者として新たな価値創造と利益を組織にもたらす可能性を秘めています。
本セッションでは、2021年11月に発行された「JIS Y24082(サービスエクセレンス-卓越した顧客体験を実現するためのエクセレントサービスの設計)」 も踏まえ、共創による究極のコト価値開発に向け、具体的に組織内で設計・開発プロセスにどのように落とし込むべきか、という観点で、事例も交えて議論を進めていきます。
こんな方にオススメです!
- ①経営者・経営幹部、経営企画部門、品質管理・品質保証部門、アフターマーケット部門の方
★サービス産業もちろん、製造業が手掛けるサービス事業への展開に大変有用です。 - ②以下のような、課題をお持ちの方
- サービスエクセレンスとは何か?が知りたい。
- サービスエクセレンスを自社の活動に取り組みたい。
- “顧客満足”を超え、“顧客ロイヤルティ”に繋げたい。
- エクセレントサービスによって“優れた顧客体験”や“カスタマーデライト”を生み出したい。
エクセレントサービス設計の実践と
関連規格(計測、導入方法)の活かし方
工学系研究科 人工物工学研究センター 准教授
その上で、サービスエクセレンスのパフォーマンスの測定規格(ISO/TS 23686、昨秋発行)と、日本主導で策定したサービスエクセレンスを達成するためのプラクティス集(ISO/TR 7179、今秋発行)に記載された手法や企業事例を交えながら、自社の設計・開発プロセスに組み込んでいくための実践ポイントを解説します。
ワクワクで満たされる世界の実現に向けて
~ANAグループが取り組む価値創造~
取締役副社長
また、「ANA Customer Experience」や「NPS」など、顧客体験で生まれた顧客接点における価値評価やその活用方法 等についてもご紹介させていただきます。
・お客様に感じてほしい ANA のブランドの価値やイメージ、タグラインである「 Inspiration of JAPAN 」についてご説明いたします。
アウトソーサーが取り組むクライアント共創と
より良いユーザー体験のためのサービスデザイン
情通サービス事業本部
サービス2部 第2センター
プログラムマネージャー
情通サービス事業本部
サービス1部 第3センター
プログラムマネージャー
創域理工学部 経営システム工学科
准教授
スマホなどの普及で私たち生活者の利便性は日々向上していますが、残念ながら、企業側の様々な事情や制約もあり、顧客体験における不安・不満は、私たちの生活の様々な場面(企業との接点)において散見されるのが実情です。
人手不足やデジタル化の推進といった社会共通課題を踏まえた上で、そのなかでどのようにカスタマージャーニーを捉え、顧客の痛点を解消していくか、そして顧客期待を超えるエクセレントサービスをどのように実現していくか、組織や部門を跨る共創と、データやテクノロジーの活用とによって取り組んでいる事例をご紹介します。
また、これらの取組みを支える企業文化の醸成や組織学習の取組みも併せてご紹介します。
少しでも皆さんの活動のご参考になれば幸いです。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
水流 聡子 氏
総括プロジェクト機構
サービスエクセレンス総括寄付講座
新倉 健一 氏
総合監査部
安全・品質・環境監査グループ
グループ長
その後、本セッションでご講演を頂いた方々に登壇頂き、まずは皆様から寄せられた質問に回答します。続いて、本セッションの論点となる以下の事項を中心に討論を進めます。
・卓越したサービス(エクセレントサービス)を創出するために必要な測定・分析とは?
・顧客のデライトを生み出すために必要な組織能力(サービスエクセレンス)をどのように高めるか?
失敗から学ぶ成功への道 Ⅳ
~企業事例に学ぶ失敗学実践による未然防止~
セッションの趣旨
日科技連では、2007年に濱口哲也氏(元 東京大学 大学院特任教授)を講師として「失敗学と創造学セミナー」を開設、その後2018年に「失敗学実践編セミナー」を開設しました。それまでの「問題が起こった後だから言える結果論的対策」や「対策反転型原因分析」ではなく、「本人がリアルタイムで大丈夫だと思って行動したはずなのに、なぜ裏目ってしまったのか(失敗にゴールインしてしまったのか)」という「起承転結型原因分析」を学ぶことができる場として多くの企業に支持され、今日では業種・職種問わず多くの企業で失敗学を実践されるようになりました。
本セッションでは、業種・職種問わず、企業が「何の為に失敗学に取り組んでいるのか、どのように試行錯誤・工夫しながら失敗学を実践しているのか、またどのような効果を期待し、得られつつあるか」など、各社の取組み事例について、聞くことができます。
「すでに失敗学を導入している企業」はもちろんのこと、「これから失敗学を導入したいと考えている企業」あるいは「失敗学に興味をお持ちの企業」など多くの方にとって参考になるセッションです。
年一回の企業の取組み事例が聞けるチャンス!多くの方のご参加をお待ちしております。
こんな方にオススメです!
- ①品質保証・品質管理・設計・開発・製造・生産技術などの部門をはじめ、全ての方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- 既存の原因分析手法と分析結果に疑問を感じている(満足していない)。
- 失敗学に興味・関心がある。
- 失敗学をどのように推進・展開したら良いか知りたい。
- すでに失敗学を導入しているが、関係者・関連部門に失敗学の良さを上手くアピールすることができない。
- 失敗学を導入した効果を知りたい。
インフォコムにおける失敗学実践による未然防止
品質マネジメント推進室 主査
弊社では、障害発生時に原因分析を実施していますが、その障害の再発防止策の検討にとどまり、将来起こりうる障害の未然防止策の検討に至りませんでした。そのようなとき濱口先生の失敗学に出会いました。失敗学により、原因分析から再発防止策の検討、さらには未然防止策の検討まで一貫して矛盾なく実施できると考えたことから、2020年度より失敗学の取組みを開始しました。
これまで、部内で失敗学を指導するリーダーを育成する「不具合事象分析発表会」、部内実践を支援する「実践事例共有会」、全社で失敗学を教育する「社内研修」等に取り組んできました。これらの取組みにおいて、どのような試行錯誤を重ねてきたのかを紹介させていただきます。
失敗学習得を通した副次的効果
-人間力を高め、チームの成長につなげる-
営業本部 機能化学品部 品質保証グループ グループリーダー
当組織では、「組織一体での品質保証」を目指し、さまざまな活動を行ってきました。2019年には教育活動の4本柱を設定し、その中の1つが「失敗学」です。失敗学は失敗の再発防止、未然防止に大いに役立つのはもちろんですが、当組織では失敗学を学ぶ過程を大切にしております。取組み半ばではございますが、当組織の導入状況と失敗学習得を通して感じた「人と組織の成長」について、ご紹介させて頂きます。
村田製作所における
現場での失敗学の普及、活用事例紹介
品質保証統括部
品質保証部 品質CS課
製造部 品質管理課
3者とフロアによる総合討論(パネル)
代表取締役
中小企業における品質経営のベストプラクティスを探る
セッションの趣旨
中小企業は、日本の全企業数のうち99.7%を占め、私たちの生活に密着した財やサービスの提供を行っています。また、中小企業の中には、世界市場の獲得につながる先端技術の活用や、地域で育まれた伝統と特性を有する多様な地域資源を活用する担い手となっている企業が多く存在していることも事実です。 こういった観点で考えると、日本の産業競争力の創生には中小企業の活性化が不可欠であることは言うまでもありません。
その手段として「品質経営」の実践が有効だと考え、
本セッションでは、TQM活動への取り組み含め、唯一無二の存在感を発揮している3社をお迎えし、中小企業でもTQM活動が有用な経営手法であることを、事例とディスカッションから学びます。 是非、中小企業の皆様にお聞きいただきたく思います。また、中小企業をパートナーとしている大企業の方々にも参加いただければ幸いです。
こんな方にオススメです!
- ①TQM推進、製造、生産技術、設計、開発部門、経営層の方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- 組織マネジメントがうまくいっていない。
- TQM活動が中小企業にも適用できるのか、甚だ疑問である。
- 組織内の血流をよくしていきたい。
- サプライヤーから仕入れる製品に納入不良が多く困っている。
- ISO9001を取得しているが、品質レベルが向上せず困っている。
セキソーにおける品質経営の推進
~クルマの音のシステムサプライヤーへ~
代表取締役社長
2010年ごろ、顧客志向の新製品開発と方針管理、PDCAなどの見直し・徹底を狙いとしてTQMを導入し、その活動の中で「もっと良い音色のクルマを造ろう」というコンセプトを作り、音製品に狙いを定めることにしました。開発にあたっては、「お客様は誰か?」ということから整理し、直接のお取引先様が気づかないところまで提案出来るようになることを目指しています。
2014年のデミング賞受賞後もTQM活動を継続し、TPS・TPMと融合させた3T活動を推進しています。現在は部品単体の製品開発から、よりクルマ全体を意識したシステム開発に発展させ、「音のシステムメーカー」になるように挑戦しています。
上記内容についてセキソーグループにおけるTQM活動や体質強化活動について紹介いたします。
中小企業における品質経営のベストプラクティスを探る
代表取締役
急激な市場の環境変化、社会環境の変化の中で、様々な課題に直面しながら、TQM活動を継続して推進してきました。社員一丸となって羽生田製作所ならではのTQM活動を展開している事例や、お客様と協創して造り込んだ新製品開発、社員全員を巻き込んだ改善活動など、中小企業ならではの活動をご紹介致します。
豊かな心を創る 祈りの経営
代表取締役社長
その中において特に人材・組織の活性化が課題であり、当社の取り組みとしてVCR活動(QC活動)を推進しています。以前は生産部門対象であった活動を営業・開発・経理・人事といった部門へも広げ取り組んでいます。まだまだレベル差はあり、経営計画に直結した取り組みから班内の課題解決レベルとさまざまではありますが、部門横断で行うことの必要性に自ら気づき成果を出すチームも出てきており個人の成長=チームの成長=会社の成長を感じれる一つとなっています。
また、個人のさらなる成長において改善提案制度を運用しスキルアップも行っています。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
品質・環境本部 本部長
価値創造のための人事戦略
~人財育成で会社を変革する~
セッションの趣旨
グローバル化が益々進展する中、変化に対応し、日本企業がこの大競争時代に勝ち残っていくためには、新しいビジネスモデルを考え出し、イノベーションを起こせるようにならなくてはいけません。
そのために必要なファクターが、「価値創造」を担える人財の育成です。
日科技連では、「ハード・ソフトは価値を実現するための道具にすぎず、「価値」は、顧客が道具を使いこなすことによって生まれる。「価値」を考える際は、サービス・ドミナント・ロジックの考え方を念頭に置き、「顧客は何が出来れば喜ぶのか?」を考えることが重要」とし、顧客価値創造の実現のための方法論について議論しています。
そこで重要となり忘れてはならないのは、この大変革時代に勝負を分けるのは、人財ということです。
本セッションでは、人財の育成について、先進的取組み事例3件の講演からの講演と共に議論を行っていきます。
こんな方にオススメです!
- ①人事、経営企画部門、品質保証部門の教育担当者の方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- 人材育成の重要性はわかるが、何をどう手を付けていいかわからない。
- 教育内容がいつも決まりきった内容で、形骸化されている。
- 一応研修制度はあるが、役に立っているのかわからない。
- 多様な人材がいるものの、それぞれにあった育成方法が出来ているのか不安。
- ビッグデータ対応、データサイエンティスト養成、イノベーション人財、事業創造人財、改善のスペシャリスト…、それぞれ育成方法は違うと思うが、共通点を見出したい。
「KDDI版ジョブ型人事制度」の導入をはじめとする
人財ファースト企業への変革に向けて
執行役員
コーポレート統括本部 人事本部長
従業員一人ひとりの挑戦と成長を後押しする
「人材マネジメントのフルモデルチェンジ」
執行役員 EVP CHRO
グローバルで勝ち抜くための人的資本経営
代表
3者とフロアによる総合討論(パネル)
HR総研 所長
デザイン思考と顧客価値創造
セッションの趣旨
技術や生産の都合ではなく、顧客の潜在的な欲求を捉えて、斬新なサービスや製品を設計する手法である「デザイン思考」。
米デザイン会社IDEOが体系化し、2000年代にスタンフォード大学で教育プログラムが誕生し広まりました。日本企業が苦手とされる「ゼロからイチ」の発想で、世の中にない独創的な製品やサービスを設計するこの手法の活用は、日本企業ではいまだ15%にとどまっています。
本セッションでは、そのような状況の中、デザイン思考の手法をいかに社内に浸透させて活用し、顧客価値創造につなげていけるかを、企業の実践事例を紹介しながら、人と社会の未来のデザインについても議論していきます。
こんな方にオススメです!
- ①新規事業開発部門・経営企画部門・ソリューションビジネスの検討を迫られている事業部・TQM・品質管理・品質保証部門の方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- デザイン思考とは、我が社に置き換えた場合、どういうことでどう取り組む必要があるのかわからない。
- 顧客価値創造にデザイン思考をどう活用すればよいのか知りたい。
- トップから「我が社でもデザイン思考を早急に検討せよ」と指示があったがどのように検討を進めてよいのかわからず各社の事例を参考にしたい。
- デザイン思考の導入を決めても、実践(展開・浸透)のハードルが高く、“絵に描いた餅”になってしまうことが多い。
さよなら、「デザイン思考」
代表取締役CDO
こうした企業や組織の悩みを解決する方法として注目されているのが、「デザイン経営」です。 独自の技術や歴史、文化を持つ企業が「デザイン」の考え方を経営に取り入れることによって、愛される企業文化やプロダクト、サービスをつくる。そうすることで、経営課題を解決 し、事業を未来へと繋げていく成功例が国内でも少しずつ増えてきています。
これまで多くの企業のイノベーションプロジェクトに携わってきたKESIKIが、「カルチャー」を軸に新規事業創出やブランディングをどのように実践してきたか?そのアプローチについてお話しします。ロールモデルとなるケーススタディもご紹介していきます。
この先に続く人と社会の
未来を想い描くコニカミノルタデザイン思考
デザインセンター デザイン戦略部
デザインイノベーショングループ グループリーダー
本講演では、コニカミノルタデザイン思考をどのように全社に浸透し、多様なステークホルダーとの価値共創に取り組んでいるか、その戦略や具体的な事例を解説します。また、コニカミノルタデザイン思考を取り入れた先進的な取り組みとして、新価値創出スタジオenvisioning studioで取り組む、これからの人や社会を見つめ構想する未来ビジョンマップを通じた新価値事業構想戦略についても紹介します。
デザインプロセスの企業内浸透
イノベーションセンター デザイン部門 部門長
その実現に向け、インハウスのデザイン組織KOELは、NTTコミュニケーションズの各事業組織の提供価値を強化していくことを狙いとした事業支援だけではなく、デザインプロセス・ノウハウを社内に浸透させる役割も担っています。
具体的には、デザイン業務を「受託」するのではなく「併走」することで、プロジェクトに関わった社員へのスキル・ノウハウの伝承を実施しています。戦略から表層まで、目的を計画して実現する一連のプロセスを「顧客志向」で考え抜くKOELの取り組みについて、事例などを通じてご紹介します。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
代表取締役CDO
品質不正・不祥事防止のために必要なこと
~日本品質管理学会規格「テクニカルレポート 品質不正防止」をもとに~
<日本クオリティ協議会(JAQ)協賛セッション>
セッションの趣旨
「品質不正」は、大きな社会問題となっていますが、この現象は過去数十年の間、「品質不祥事」とひとまとめにされてきました。 また、近年ではその中に、単なる不注意・ヒューマンエラーとは言えないもの、すなわち、意図的に標準・ 契約・ 法令等に反した製品・サービスを市場に出す、ということが含まれるようになってきています。
それにともない、意図的に標準・契約・ 法令等に反した製品・サービスを市場に出す問題を「品質不正」として捉え、何が起こっているのか、その要因は何か、防止のために組織や社会は何を行うべきか、をまとめたのが、 JSQC 規格(日本品質管理学会規格)として2023 年 1 月 26 日に制定・発行された「テクニカルレポート 品質不正防止」です。
本セッションでは、品質不正防止に役立つJSQC 規格「テクニカルレポート 品質不正防止」の内容解説と、品質重視の経営を進める2社の事例をまじえ、議論を行っていきます。品質不正、人の行動、組織能力・組織文化、総合的品質管理(TQM)の関係を適切に理解いただきながら、品質不正の防止に役立つものとしていきます。
こんな方にオススメです!
- ①TQM推進、製造、生産技術、設計、開発部門、経営層の方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- 品質不正はなぜ起こるのか、知りたい。
- 品質不正をなくすためには、組織はどうしたらよいのか知りたい。
- 品質不正をなくすためには、社会はどうしたらよいのか知りたい。
- 品質不正に有効な活動や取り組みはどういったものなのか知りたい。
- TQMは、品質不正に役立つのか教えてほしい。
JSQCテクニカルレポート品質不正防止の概要
取締役会長
KOBELCOグループの品質への取り組み
~KOBELCO TQM活動~
フェロー
ニチアスにおける品質向上の取り組み
顧問
その中で日本の有名企業でも今までの信頼を品質問題で落としてしまい、業績や株価へも大きく影響している記事が数多く新聞紙上で見かけます。そういったことに陥らない為にも品質リスク要因を抽出し、何が原因かを課題に落とし、経営者、管理職、現場が取り組む逆ビラミット組織運営の考えを紹介いたします。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
理工学部ビジネスデータサイエンス学科 教授
バリューチェーン・マネジメント
~SDGsにも関連するグローバル調達管理~
セッションの趣旨
企業における「調達」 の課題は、物資の停滞だけではなく、社会・経済・環境、そして、SDGsに寄与するファクターとして全世界が注目しているプロセスであります。
バリューチェーンの観点でいえば、事業者は、新たな製品やサービスを社会に提供することを通じて、付加価値を創造し、社会の発展に貢献し、他者が提供する製品・サービスを利用し、不要物を廃棄することで、創造された付加価値は費消されていくことになります。この付加価値の創造と費消の連鎖(バリューチェーン)は、一事業者のみならず多くの関係者の経済活動によって成り立っています。
事業者は、バリューチェーン上のどこかで一役を担っていますが、このバリューチェーンの各局面における経済活動では、何らかの環境影響が生じています。 上流向けの中心的な対応には、「持続可能な調達」を通じた、環境配慮等に積極的に取り組んでいるサプライヤーからの調達と、環境負荷の少ない製品・サービスの調達があります。「持続可能な調達」を通じて、例えば、原料資源の希少性、立地的に自然災害の影響を受けやすいサプライヤー、委託先工場の環境汚染等へ対処することで、自社の価値を守ることができます。
本セッションでは、ISO 20400の概要を解説し、その運用方法について、すかいらーくホールディングス、日清丸紅飼料の2社の具体的な事例をもとにあるべき姿を議論していきます。
こんな方にオススメです!
- ①資材・調達部門、経営企画部門、SDGs推進部門の方
- ②以下のような、課題をお持ちの方
- 地政学リスク、日本国内だけではなく世界的に巻き起こっている半導体を中心とした材料の供給不足などに日々悩まされている。
- サプライチェーンにおける持続可能な調達に取り組み方法を知りたい。
- SDGsというが、何から取り組んでよいのかわからない。
- ISO20400の概要を知りたい。
SDGs経営におけるグローバル調達管理
‐バリューチェーン・マネジメントの実践‐
経済学部 教授
すかいらーくにおける持続的な調達について
購買本部 購買政策グループ
ディレクター
まず簡単に事業内容を紹介し、その事業プロセスに沿って取り組んだ全社的なSDGs/ESG活動事例、及びそれらを確実に進めるためのガバナンス体制について説明いたします。
主題である「持続的な調達の活動」では、取り組みの端緒となった東京オリンピック対応、ISO20400に沿った体制整備の具体的取組み、及び今後の課題に触れます。
体制整備では、「持続的な調達」が”手前勝手な活動”にならないように国際規格に照らした仕組みとする事、この際に新たなプロセスを構築するのではなく”既存の購買管理プロセス”に組み入れる事に留意しました。特に、経営陣・管理者・実務担当など各階層の役割分担の明確化、役割に応じた教育機会の提供、効果的なガバナンスに向けた規程類策定と実務ツール準備、優先順位を付けたメリハリある対応、取引先への働きかけと協働体制構築などの経験談が、今回のポイントになると思います。
飼料産業における持続可能な調達に向けた取組み
~日清丸紅飼料㈱での事例紹介~
顧問
先ず、世界と日本の農業(特に畜産業)における気候変動への影響について現状確認を行い、それを前提とした日本の行政の畜水産業での取組み(みどりの食料システム戦略等)についてレビューします。
次に、日本の飼料産業における各課題について具体的にご紹介し、その中で、今回のテーマであります「グローバル調達管理」に関連する話題提供と、ほとんどを輸入に頼る飼料原料調達の課題について、その難しさと今後の展望について触れたいと考えています。
さらに、弊社が実際に取り組んでいる事例(親会社方針、弊社のマテリアリティやDXへの取組み事例等)をご紹介いたします。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
経済学部 教授