ブックタイトル品質管理シンポジウム第100回記念史
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品質管理シンポジウム第100回記念史
伝承と変革~第100回品質管理シンポジウムに寄せて~トヨタ自動車株式会社TQM推進部長大橋甚吾第100回品質管理シンポジウムの開催、誠におめでとうございます。日本の品質管理をリード・実践する産学のキーパーソンが一堂に会し、真剣な討論の中から一つの指針を示してく。このシンポジウムが永きにわたり尊重されている事実が、我が国が品質に立脚して発展してきたことの証左であると考えます。本年は、弊社にとってもデミング賞受賞50年記念となり、またグループ各社の相互研鑽を目的とした、“トヨタグループTQM大会”も50回の記念大会という節目を迎えます。シンポジウムの第100回記念とこれらの節目が重なること、なにか運命的なものも感じます。今回、私たちはグループの記念大会のテーマを「伝承と変革」として、若手を巻き込む従来に無い活動をしようと準備を進めております。近年、若手のTQM離れという声が多くの企業の皆様から聞かれます。しかし、自省を込めて考えれば、伝承すべき私達が変革する努力を怠り、次世代を担う若手に伝えきれていないのではないか?このような危機感より生まれたテーマであります。絶え間ない改善を掲げながら、同じことを繰り返して良しとしていないか?本当にお客様(相手)の立場で仕事が出来ているか?等々、自らを振り返る大会を目指しております。さて、品質管理シンポジウムは第100回を迎えました。200回・300回と伝承されるために、どのように変革されていくのか?今から大変期待しております。品質管理シンポジウムへの期待日本電気株式会社品質推進本部長松木徹この度は、品質管理シンポジウム開催100回を迎えられ、誠におめでとうございます。当社は、同シンポジウムに第2回から参加させて頂いています。品質管理シンポジウムは、まさに「品質経営の先進的な取り組みを紹介しあう場」であり、シンポジウムの後半に行われるグループ討議や総合討論を通じて「お互いの良い部分を学びあい、成長していく場」です。当社も参加者の方々との交流を通じて毎回新鮮な刺激を受け、品質経営を深化させています。品質管理シンポジウムの神髄は、ISOやシックスシグマ、最近では環境経営やダイバーシティなど、その時代の旬な案件をテーマにするだけでなく、常にTQMという視点、すなわち、継続的改善、顧客指向や全員参加という切り口で、「TQMとそれらがどう関連しているか」、「TQMの中にそれらをどう落とし込むのか」を熱く討議し、現場に響く指針を提示することにあると考えています。一方、「最近、品質管理シンポジウムからの発信力が弱まっているのでは?」と感じています。品質管理シンポジウムは、参加者全員での日本品質の再生を期待した「箱根宣言」の発信、品質管理シンポジウムから派生した「日本ものづくり・人づくり質革新機構」による次世代品質経営のあるべき姿の発信など、日本の品質のありたい方向を指し示してきました。日本の産業がハードウェア(ものづくり)領域からサービス・ソリューション(ことづくり)領域にダイナミックに変化していく中で、私たちも新領域での「品質」とは何か、「顧客価値を如何に高めるか」について模索しています。是非、箱根からのアクティブな発信・活動を期待します。56品質管理シンポジウム第100回記念史(50周年)~新たな50年に向けて~