開催実績
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第7回会合
~トップの右腕となる品質に関する専門家(CQOを含む)の育成・獲得方法をどうするのか?を討論~
1.第7回目の開催
第7回目の会合は、2019年10月1日(火)経団連会館(東京・大手町)にて開催されました。本会初の全メンバーが出席のもと活発な討論が行われました。今回から、各社の人事異動等により、以下の方々が新たなにメンバーとして参画いただけることになり、会合の冒頭に自己紹介が行われました。
髙田 修三氏 (経済産業省 製造産業局長)
棟近 雅彦氏 (一般社団法人日本品質管理学会 会長/早稲田大学 教授)
※メンバー一覧はこちら
2.経営トップが実践しなければならない品質経営の姿を議論する場「品質経営懇話会」
品質経営懇話会は,日科技連が品質経営,品質管理の普及団体として“品質危機”に直面しているとも言える日本の現状を打破するために設置したもので,本会は品質担当役員(CQO:Chief Quality Officer)が経営に主体的に参画して“経営トップが経営と品質に関する議論をする場”として,産業界への認知度も高まってきたように思います。各回メンバー企業から発表が行われていますが,今回は積水化学工業株式会社 小林 仁執行役員から積水化学グループでの取組まれている「CS品質経営の取組」について,経営トップが広義の品質活動にどのようにかかわり役割を果たしているかについて紹介いただきました。主な内容は以下の通りです。
Ⅰ.積水化学グループについて
Ⅱ.CS品質経営について
Ⅲ.魅力品質の創出について
Ⅳ.社会価値の創出について
Ⅴ.これからの価値創造について
その後、メンバーからの質疑がだされ、時間不足で質問を打ち切らざるを得ないほど活発なものでした。
事例紹介の後、議長から以下のポイントが示され、これを受けて議論に入りました。
- ① トップの右腕となる、品質に関する専門家(CQOを含む)の育成・獲得方法をどうするか?
- ② これからの品質経営を推進するにあたり、特に「顧客価値創造」の取組みについてどのように取り組んでいくか?
3.様々な意見と今後の議論の方向性
メンバーから様々な意見交換を行い、佐々木副委員長からは、CQOは,その役割を広く捉え、自社の顧客価値の最大化とそれを創出するプロセスの成立性を確かなものにする為、TQMの高い専門性と経営全体の理解が出来る人材の育成、配置を図るべきと、改めてトップの右腕となる「品質に関する専門家」の設置とその役割の範囲を定めることが、今後大事であることが共通認識とされました。坂根委員長からは、以下のコメントが示されました。
会社の中で共通してやらなければならないことが2つある。
- トップが早期にバッドニュースを把握するか。縦割りではなく、いかに組織間の連携をしていくかがポイントである。
私が社外取締役を務めている取締役会では、
①報告、討議、決議の順で進めること。
②冒頭にCEOからバッドニュースを伝えること。
をお願いしている。 - 「ビジネスモデルで先行する」とは、誰も見ていないことを見ることである。見える化とデータ化の実現にはTQMの基本動作が必要となる。見える化をし、データを活用することはTQMが得意とするところである。
また、トップのキャリアパスも非常に重要となってくる。
今後も、引き続きこのあたりの議論を深化させていきたい。
4.次回もより議論を具現化していきます!
次回(第8回)会合は12月5日に大磯プリンスホテルで開催予定ですが、改めて「これからの品質経営のかたち」を推進するために必要なことのり議論を進めて参ります。特に、「これからの品質経営を推進するにあたり、特に「顧客価値創造」の取組みについてどのように取組んでいくか?」についての議論を、次回深化させていくことを確認しています。
今後も、「品質経営懇話会」からの発信にご注目ください!
(報告・まとめ:品質経営研修センター 糸柳 寿人)