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アジャイル開発におけるスプリントプランニングの正当性検証と問題検出の早期化に向けた研究

ソフトウェア品質管理研究会 研究コース4「アジャイルと品質」(2018年)

アジャイル開発の品質保証における製品品質を評価プロセスの改善提案である。開発途中にプロセスゲートという評価マイルストンをおいて品質をみえる化し、それを積み上げていくことで、製品品質の品質保証のための評価法を提案している。

概要:

スクラムにおけるプロダクトバックログアイテム(PBI)は「何を」実現するかが示される.スプリント計画(SP)時に「どのように」実現するかを考え,実際のタスクに分割し開発に着手する.スプリントの途中で考慮漏れのタスクが発覚した場合には,スプリントのPBIを見直すなど,アジャイル開発は柔軟な対応が可能である.しかし,スプリントの後期に大規模な考慮漏れの問題が発覚するとスプリントゴールの達成が困難になり,計画通りにリリースできないという大きな問題に発展することもある.
 本研究では,スプリント初期の段階で実際の開発に先立ち,各PBIの調査およびレビューをし,SPの正当性を確保,あるいはSP時に認識できなかった考慮漏れの問題を早期に検知できる手法を提案する.実験の結果,提案手法は不確実なPBIを含んだスプリントでも,スプリント初期の段階で全容を把握できることが確認できた.

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